ITの世界から飛び出しワインづくりを目指した雪川醸造代表の山平さん。新しい生活や働き方を追い求める人たちが多くなっている今、NexTalkでは彼の冒険のあらましをシリーズでご紹介していきます。人生における変化と選択、そしてワインの世界の奥行きについて触れていきましょう。

こんにちは(あるいはこんばんは)。

最初に、前回のコラムでご案内した能登半島地震の義援金に関するご報告です。雪川醸造では、先だってご案内した通り、12万8,760円(2024年1月のオンラインストア売上10%分6万4,380円と、当ワイナリーからの寄付を合わせた額)を2月8日に日本赤十字社に寄付いたしました。

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支援にご賛同いただき誠にありがとうございました。オンラインストアにてご購入いただきました方々、また温かく励ましの言葉をかけてくださった方々、皆さまにこの場をお借りして改めて厚く感謝申し上げます。

冬のお仕事は・・・

さて、冬の時期は時間に少し余裕があるので、いろんなところに顔を出しています。
2月5日には渋谷のセルリアンタワー東急ホテルで開催された「北海道食とワインの未来を拓く会」(主催:北海道)に参加し、ご来場いただいた方々に雪川醸造のワインをご紹介しました。

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このイベントでは北海道にある22のワイナリーと食に関する10以上のブースが出店。北海道産ワインのセミナーも開催されていたので、道産ワインと道産食材の現状を広く俯瞰できる、とても良いイベントになっていたと思います。ワタクシもいくつか次につながる話ができたので、参加してよかったと感じています。

また、この2日前の2月3日には釧路で開催された「コミュニティリーダーズサミット(CLS)道東」にも参加しました。こちらでは雪川醸造のワインをバーカウンターでグラス(コップ)ワイン売りし、ライトニングトーク(LT)をしました。

【行動の連鎖が生まれる】コミュニティリーダーズサミット in 道東 2024(極寒編) #CLS道東 &大道東まつり2024

今回のCLSはこんなテーマで開催されました。

「繋がりから見えてきた地域の魅力」
各地域で輪が広がりつつあるCLS。地域×コミュニティの力を強く感じる今だからこそ見えてきた「地域の魅力」について皆さんにも感じていただきたいという思いでこのテーマを設定しました。
最前線で取り組みをしている方々からヒントを受け取り、そして自分自身のネクストアクションにつなげていく、そんな場所を目指しています。
「ビジネスへの接続」「人を巻き込む力」という二つの視点から、CLS道東を一緒に楽しみましょう!

特定の地域に閉じずに少し広げた感じでの「地域」と「コミュニティ」の掛け算ができればと思って、前回のCLS道東から参加させていただいています。今回はワインのリリースのタイミングだったので、ワインもお楽しみいただくことにしました。

CLSがどんなものかは、リンクを貼っているtogetterを読んでいただければ雰囲気がつかめると思います(おそらく。量がけっこう多いですが)。もし、ご興味を持たれたようであれば、次回(7月27日)ぜひ参加してください。雪川醸造は再びワインを提供する予定です。

あと今後のイベントですが、2月25日に札幌で開催される「道産ワインフェスティバル2024」に参加します。

道産ワインフェスティバル2024

あの噂の「道産ワインフェスティバル」が2024年も開催です!
北海道のワインとチーズパン
そしてお料理が楽しめるスペシャルなイベントです。
今や益々見逃せなくなった北海道のワインを大放出!
北海道の葡萄を使った道内外約60カ所以上のワイナリー&ヴィンヤードのヴィンテージワインから新しくリリースしたワインまで丸ごと楽しみましょー。
(北海道中のワインがほぼ登場します)

 

北海道はワイナリーの数が増えているのですが、比較的新し目のワイナリーが多く集まっているイベントです。まあ、ワインにあまり興味がなくとも、「冬の北海道に行ったことないなー」という方に、ぜひこれをきっかけに遊びに来ていただければと思います。

そして、このイベントが終わり3月に入れば、雪も少しずつ溶けてくるはずです。そうなれば今年のヴィンヤードでの作業の準備を少しずつ始めようと思っています。

コンビニにはワインの品揃えのほうが・・・

普段から、「ワインを飲まない人が飲むようになれば良いなー」と思っているのですが、ふと思い立って、コンビニエンスストアでのワインの品揃えを調べてみました。いちばん手頃にワインを買えるのがコンビニですからね。

このコラムを書いているのが東京にいる時でしたので、ホテルの近くの某コンビニ(緑と赤とオレンジ、港区)店舗でどんなワインが販売されているかという主旨で、商品点数とそれぞれの価格と容量について調査してみました。あと、対比させるために同店舗で販売されている日本酒についても調べています。

画像: コンビニのワイン販売の様子

コンビニのワイン販売の様子

画像: コンビニの日本酒販売の様子

コンビニの日本酒販売の様子

このコンビニ店舗で販売されていた日本酒とワインの品揃えがこちらです(以下、価格はすべて税抜)。

●ワイン
商品点数:97点
最低価格:210円(缶入り250ml)
最高価格:5,380円(750mlビン、イタリアワイン)
最高単価:10.94円/ml(375mlビン、フランススパークリングワイン)
容器種類:ビン、缶、紙パック、PET

●日本酒
商品点数:29点
最低価格:100円(紙パック入り180ml)
最高価格:1,490円(720mlビン、純米大吟醸)
最高単価:2.33円/ml(300mlビン、純米大吟醸生酒)
容器種類:ビン、缶、紙パック、ワンカップ

繁華街そばのコンビニでしたので、ワインの品揃えが思った以上に多い店舗でした。商品点数で3倍以上というのは予想していない開き方です。

日本酒一本(720ml)とワイン一本(750ml)を抜き出して、おおよその価格分布をグラフっぽくするとこんな感じになります。

画像1: コンビニにはワインの品揃えのほうが・・・
画像2: コンビニにはワインの品揃えのほうが・・・

日本酒は、最低価格と最高価格の差があまりない(1.5倍)のに対して、ワインはものすごく価格差(13.2倍)がついています。日本酒の場合、四合瓶(720ml)にいれて販売されているものはある程度のグレード(純米酒、吟醸・大吟醸酒)に集中するのに対し、ワインの場合には750mlボトルに入っていてもグレードがばらけることにその理由の一端があるように思います。

日本酒よりワインのほうが選ぶのが難しいですか?

このグラフのデータの平均値と中央値を求めると次のようになります。

●ワイン(750mlビン)
平均価格:1,129円
中央価格:960円

●日本酒(720mlビン)
平均価格:1,132円
中央価格:1,096円

これも予想外な結果です。平均値、中央値ともにワインより日本酒のほうが高いとは。ふむ、なるほど。まあでも、前項同様にグレードのばらつきで説明がつくのかもしれませんね。

価格のばらつきに加えて商品の種類が多いことも踏まえると、コンビニとはいえ(あるいはコンビニであっても)日本酒よりもワインのほうが、自分の好みに合ったあるいはおいしいものを選ぶのが難しいと感じる人は多いかもしれません。

ワインと日本酒の消費数量

さて、このワインと日本酒、それぞれどれくらい販売(消費)されているのでしょう。

これについては、国税庁の「酒のしおり」を見てみましょう。2023(令和5)年6月に公開されたものにある「酒類販売(消費)数量の推移」から「清酒」と「果実酒(ワイン)」の数量を抜き出してグラフにしてみました。

画像: ワインと日本酒の消費数量

これを見ると、1993(平成5)年には約12.6倍の差があったのですが、2021(令和3)年には1.1倍の差しかありません。この状態であれば、去年から今年にかけてワインの販売(消費)数量が日本酒を逆転しているかも。どうですかねぇ、みなさん、ワインのほうが多く消費されているという実感はありますでしょうか?

結び

今回はコンビニにおける日本酒とワインの販売状況を、簡単ですが分析してみました。

コンビニ1カ所(東京都心)の販売状況をみただけなので、断定的なことは言えませんが、思ったよりもコンビニにおいてワインは多くの種類かつさまざまな価格帯で販売されているようです。

ただ、販売量が日本酒よりも少ないということは、選ぶときに難しさを感じている人が少なくないだろうという気がします。やっぱり松竹梅くらいにまとめてもらうほうが選びやすいですもんね。

あと、ワインの販売(消費)数量が日本酒を逆転しているかも、というのはなんだか複雑ですね。ほぼ毎日ワインを飲んでいますが、たまには日本酒も飲んだほうが良いのですかね…。

それでは、また。

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第2回:東川町でワイナリーをはじめる、ということ (2021年5月18日号)
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第6回:ワインの味わいを決めるもの: 味覚・嗅覚、ワインの成分(2021年9月14日号)
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第26回:ワインの市場その1_1年に飲むワインの量はどれくらい?
第27回:2023年ヴィンテージの報告
第28回:「果実味、酸味、余韻」

画像: 山平哲也プロフィール: 雪川醸造合同会社代表 / 北海道東川町地域おこし協力隊。2020年3月末に自分のワイナリーを立ち上げるために東京の下町深川から北海道の大雪山系の麓にある東川町に移住。移住前はITサービス企業でIoTビジネスの事業開発責任者、ネットワーク技術部門責任者を歴任。早稲田大学ビジネススクール修了。IT関連企業の新規事業検討・立案の開発支援も行っている。60カ国を訪問した旅好き。毎日ワインを欠かさず飲むほどのワイン好き。


山平哲也プロフィール:
雪川醸造合同会社代表 / 北海道東川町地域おこし協力隊。2020年3月末に自分のワイナリーを立ち上げるために東京の下町深川から北海道の大雪山系の麓にある東川町に移住。移住前はITサービス企業でIoTビジネスの事業開発責任者、ネットワーク技術部門責任者を歴任。早稲田大学ビジネススクール修了。IT関連企業の新規事業検討・立案の開発支援も行っている。60カ国を訪問した旅好き。毎日ワインを欠かさず飲むほどのワイン好き。

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