ユニアデックスの片澤です。私は2回目のワクチン接種も無事に終わり、つらい副反応もなく、幸運でした! 

画像: ユニアデックス 片澤 友浩 ユニアデックスでは、約20年以上前から米国・シリコンバレーに駐在員を配置し、現地の最新ICTトレンドや技術動向、新たなビジネスモデルの探索を実施しております。 日本ユニシスグループの米国拠点であるNUL SystemServices Corporation(以下、NSSC) に所属し、今までは当社営業やマーケティングを通してお客さまに届けていた情報を、定期的にNexTalkでも配信していきます。

ユニアデックス 片澤 友浩
ユニアデックスでは、約20年以上前から米国・シリコンバレーに駐在員を配置し、現地の最新ICTトレンドや技術動向、新たなビジネスモデルの探索を実施しております。日本ユニシスグループの米国拠点であるNUL SystemServices Corporation(以下、NSSC)に所属し、今までは当社営業やマーケティングを通してお客さまに届けていた情報を、定期的にNexTalkでも配信していきます。

ということで、観光地の現地視察を兼ね、ヨセミテ国立公園に出向いてみました。屋外ということもあり、かなりの人出で誰もが今までのうっぷんを晴らすような行動をしていました。

5月31日メモリアルデーの祝日の3連休では、国内線の飛行機の乗客もかなり戻ってきており、回復に向かって順調に進んでいることを印象付けました。

すでにCOVID-19の規制が撤廃された州もありますが、カリフォルニア州でも、6月15日からは、レストラン、映画館、ジムなどのインドアのキャパシティー制限、6フィートのソーシャルディスタンスなどが取り除かれます。 少し緊張しますし、マスクの着用は継続しようと思いますが、正常に戻る期待は高まるばかりです。

画像: ヨセミテ国立公園

ヨセミテ国立公園

SaaSビジネスの成長要因は?

さて、今回は、このCOVID-19の影響により、市場規模がさらに大きくなり、今後も主流となるSaaS(Softwareas a Service)に関してお伝えしていきたいと思います。

SaaSを含めたパブリッククラウド環境を利用したサービスは大きく分けると下記のように3つに分類されます。

画像: Infrastructureas a Service (IaaS) / Platformas a Service (PaaS) / Softwareas a Service

Infrastructureas a Service (IaaS)Platformas a Service (PaaS)Softwareas a Service

IaaSの中には、ハードウエア関連がサービス化されており、Network as aService(NaaS)なども含まれます。

PaaSは、ハードウエアの上に搭載されるオペレーションシステム(OS)やミドルウエアなどが提供され、Desktop as a Service(DaaS)などが含まれます。

そして、SaaSは、実際にユーザーが利用するアプリケーションやそのデータなどがサービスとして提供される形態です。

従来のオンプレミス環境からクラウド環境への移行は、ますます成長領域であります。それでは、市場動向を見てみましょう。

画像: 世界のパブリッククラウド市場ボリューム (Statista Public Cloud Outlookより引用) 2020年のパブリッククラウドのマーケットは、2,720憶ドル(約30兆円)となっており、2025年では、6,790憶ドルと約2.5倍に拡大。2016年から継続的に年24.5%の成長実績と予測

世界のパブリッククラウド市場ボリューム(Statista Public Cloud Outlookより引用)
2020年のパブリッククラウドのマーケットは、2,720憶ドル(約30兆円)となっており、2025年では、6,790憶ドルと約2.5倍に拡大。2016年から継続的に年24.5%の成長実績と予測

ここ数年の成長要因としては、

①接続デバイスが増える。
②インターネット利用が日時、時間、エリアの境目がなくなっていく。
③アプリケーションも増えていく。
④利用したアプリケーションのデータを利用して別の利用用途、アプリケーション連携ができていく。
⑤データ量が増えることで、基盤の増強が必要になる。

という高成長サイクル、基盤が存在しています。これに加えて、クラウド利用価値は、

●スケーラビリティー
必要に応じて、迅速にキャパシティーを拡大、縮小でき、利用率を最大限活用。
●フレキシビリティー
場所に依存しないモビリティーを実現。コラボレーションとシェアが可能。
●コスト
リソースのスケーラビリティー管理や利用数に応じた課金でコストを抑えることができる。
●メンテナンス
委託業者の管理になるためメンテナンスが不要。
セキュリティー
サービスプロバイダーによって最新状態が維持される。データが遠隔に保存される。
●イノベーション
新しいサービスや機能のテストや試用ができるため、イノベーションをより実感できる

ということがあるため、成長に期待がもてるのは納得できるのではないでしょうか。

IaaSとPaaSのトレンド

SaaS領域に入る前にIaaSとPaaSに関して、少し説明します。

画像1: Statista Public Cloud Outlookより引用

Statista Public Cloud Outlookより引用

IaaSやPaaSの領域では、TOP5社が世界の市場の約7割を独占しています。Amazonの強さが際立っていますが、ここ数年で見るとMicrosoftがシェアを伸ばしています。ここにGoogleを加えた3社は、基盤となるデータセンターの構築に投資を増やしており、3社が所有する大規模なデータセンターは、世界に約600カ所。Microsoftは、年間あたり50~100カ所のデータセンターを毎年建設して、10億ドル投資していくとのことです。ビッグテックカンパニーの強気な姿勢が今後も継続していきそうです。

IaaSとPaaS分野では、自社のサーバーのオンプレミス環境からクラウドへ移行という動きが主流であり、続いてネットワーク(NaaS)やセキュリティー(Security as a Service)に関してのサービス採用が増えていきそうです。

今後、IaaSとPaaS分野では、ネットワークとセキュリティー対応とマルチクラウドやハイブリッドクラウド対応の2点がポイントになると思います。

サーバーとその上に搭載されるアプリケーションがクラウド対応となると、接続するためのネットワークと対応するためのセキュリティーが必要になります。日本でもSASEの概念のもと、ゼロトラストネットワークが採用されているのはこの潮流ですね。

そして、AWSやMS Azure、Google Cloudでは、通常ネットワークやセキュリティーが自動的に提供されないため、連携するベンダーを選定する必要があります。

また、クラウド環境の冗長性や利用するサービスによってクラウドを分けるケースも出てきます。例えば、データ分析はGoogle Cloudを利用し、オフィスアプリケーションやコラボレーション関連はMSAzuruを利用するということです。複数のパブリックまたは、プライベートクラウドを管理・運用するサービスなども注目です。

米国のSaaS市場規模

画像2: Statista Public Cloud Outlookより引用

Statista Public Cloud Outlookより引用

エンタープライズSaaSの市場に関しては、TOP5社で約3割とIaaSとPaaS市場とは逆の結果になります。2020年のデータでもこの割合は、変わっていません。

このことは、IT関連のSaaSの市場規模になっており、創業当初からSaaSベンダーとして実績を上げてきたSalesforce社のポジションが印象的です。

ここに続く企業というと。

ERP(Enterprise Resource Planning)ベンダー
・ServiceNow 売上 45億ドル
・Workday 売上 43.1憶ドル

ワークツールベンダー
・Adobe 売上 128.6憶ドル
・Zoom 売上 26.5憶ドル
・Dropbox 売上 19.1憶ドル
・Slack 売上 11.0億ドル
・asana 売上 1.4憶ドル

デジタルマーケティングベンダー
・Twilio 売上 17.6憶ドル
・Atlassian 売上 16.1憶ドル
・Hubspot 売上 8.8億ドル

クラウドモニタリングベンダー
・Splunk 売上 22.9憶ドル
・DATADOG 売上 6.0憶ドル

データアナリティクスベンダー
・Palantir 売上 10.9憶ドル
・Snowflake 売上 5.9憶ドル

※金額:Macrotrendsサイトより引用

と皆さんも聞いたことのある企業がひしめき合っています。

また、SaaSビジネスは、業界に特化したサービスも多数あります。

eコマースベンダー
・shopify 売上 29.2憶ドル
・Etsy 売上 17.2憶ドル

フィンテック
・Intuit 売上 76.7憶ドル
・Square 売上 94.9憶ドル

ヘルステック
・Teladoc 売上 10.9憶ドル

Fintech、Insuretech 、Health Tech、Mobilityなどは、これまでの記事で紹介してきた業界に応じたSaaSビジネスも多数存在しており、それぞれ大きなマーケットとなっています。

現在、米国市場だけでも約7,000社~9,000社のIT SaaSベンダーがいます

(調査サイトによって誤差あり)が、このSaaS業界で最近の動向やビジネスモデルとしては、Usage Base課金、フリーミアムでのユーザー獲得とマーケットプレースが挙げられます。

Usage Base課金モデルのメリット

SaaS=サブスクリプションモデルが一般的ですが、最近はUsage Base 課金(従量課金)モデルが増え始めています。インターネット黎明期では懐かしかったこの方式が、見直されている現状があります。

新サービスの開発では、サービス提供者は初期時点からユーザー数をある程度見越したインフラ投資や連携するデータベースサービス利用などの投資を実施します。このとき、サブスクリプションモデルによっては利用数量が最小単位で、期間が縛られているなど設定が限られているサービスもあります。その場合、使用量に応じた従量課金方式のほうが投資を少なくすることができます。

また、サービス利用の観点でも新しい事業創出、DXの取り組みなどでは、全社戦略で大きくスタートするよりもまずは少数で試してみて、スピード感をもって対応するケースが有効です。その場合の投資判断は、現場部門が最適であり、コストが高いサブスクリプションよりは、ちょっと試す従量課金にメリットを感じるようです。

画像: Usage Base課金を取り入れているSaaS企業(Extra Crunch記事より抜粋)

Usage Base課金を取り入れているSaaS企業(Extra Crunch記事より抜粋)

例えばalgoliaは、アプリケーションやWebサイトで利用できる検索用のAPIを提供、検索できる回数/検索結果数に応じた従量課金です。Attentiveは、パーソナライズされたテキストメッセージを利用したデジタルマーケティングツールを提供、SMSメッセージの数を従量課金で使用します。Datadogは、クラウドアプリケーションセキュリティーと監視プラットフォームを提供、監視対象のホスト数とスキャンされたログの量で従量課金します。

フリーミアムでユーザー獲得

SaaS企業はCOVID-19の影響もあり、デジタルマーケティングに舵を切りました。無料で製品を試してもらい、ユーザーを獲得しました。無料提供の方法は、フリーミアムとフリートライアルと2つの方法があります。

画像: フリーミアムとフリートライアルの比較

フリーミアムとフリートライアルの比較

SaaS台頭以前では、フリートライアルが一般的で一定期間製品を試しに利用してもらい、よければそのまま購入する方式でした。SaaSが一般化するのとCOVID-19の影響により、フリーミアム方式も大変増えてきました。まずは無料で利用してみて、よければ購入する。Zoomに代表されるSaaSビジネスの成功法の1つとなりました。

①営業マンの手を介さずダイレクトセールスで、販売コストを抑えることができる
②製品導入にはユーザーフレンドリーなUIを準備し、サポートがなくても利用できる
③ユーザーが困った際には、ダイレクトなサポートをチャット機能や動画説明などで対応できる

ところが特徴です。

Zoomは、フリーミアム版で機能をほぼ利用できる方法をとり、会議人数も他社製品より無料参加を50人と多く設定しました。そしてマーケティング情報をもとにビデオ会議の平均時間が45分という結果から無料枠を40分とし、ユーザーの獲得に成功。その後のプレミアム版への移行と収益に見事に結びつけました。

フリーミアムのほうがフリートライアルに比べ、利用開始するユーザーが多くなる傾向にあり、有償化する場合もセルフサービスで利用を継続するケースも多いようです。一方のフリートライアルは、利用開始するユーザーがトライアル終了後に有償化に移行する割合が高い傾向があるというデータ
もあります。

SaaSの販売手法は製品・サービスが良いという成功体験を通して、カンタンに利用してもらうというのがトレンドですね。

SaaSマーケットプレースが拡大

各SaaSベンダーは、サードパーティーのSaaSとの連携をより意識しています。いわゆるエコシステムの形成です。サービス同士をAPIで連携させて、データや認証情報など共有することで、ユーザーの利便性を高めたり、付加価値を提供したりします。

大手SaaSベンダーは、自社のマーケットプレース上に連携可能なSaaSベンダーを掲載し、連携して何ができるのかを紹介しています。これを相互に実施することで、自社サービスへの取り込みを狙っています。従来の営業マンを通した販売やフリーミアム利用後の販売に加えて、マーケットプレースを利用した販売戦略がとられるようになっています。また、起業から若いスタートアップ企業も大手SaaSのマーケットプレースでの販売戦略に力を入れています。

画像: マーケットプレースによるSaaSビジネス拡大イメージ

マーケットプレースによるSaaSビジネス拡大イメージ

今回も最後までお読みいただき有難うございます。

IT市場はクラウド、SaaS中心で進んでいて、今後もさまざまなSaaSベンダーが、新しいサービスモデルを作って市場に進出してきます。今後は、AI/データ分析/エッジコンピューティング/セキュリティー/xRなどの技術を、より業界に特化したサービスで提供されていくと予想をしてます。その中から次回以降も 旬な情報をお届けしていきたいと思います。

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