ユニアデックスで働く人の仕事への想いをご紹介しています。今回は、中国で日本語を学び、日本でセキュリティーの仕事に挑戦する若手社員。異なる考え方を柔軟に受け入れながら、新たな知識を吸収し続けています。

【第16回】
聶 安琪(じょう あんき)
ソリューションマーケティング本部
セキュリティ企画部 セキュリティ戦略室
2025年入社

アニメを通じて親しんだ日本へ

中国南東部の江西省出身です。子どもの頃から外国の音楽を聴いたり、映画を見たりすることが好きで、異文化や外国語にも自然と興味を持つようになりました。

中でも、身近だったのが日本のアニメです。中国でも『名探偵コナン』や『美少女戦士セーラームーン』などが放送されていて、中国語の吹き替えや字幕を通して楽しんでいました。アニメを通じて日本語に触れるうちに、日本という国そのものにも親しみを感じるようになり、大学では日本語を専攻しました。

大学2年生のときに交換留学で1年間、奈良で過ごしました。日本を訪れるのも、海外生活するのも初めてです。毎日が新鮮で、親切で優しい方々にも出会え、そうした経験から「もっと日本で生活したい」という気持ちが強くなっていったんです。

画像: アニメを通じて親しんだ日本へ

実際に日本で暮らしてみると、大学で学んだ日本語と、日常で使われている日本語には違いがたくさんありました。

例えば、「すみません」という言葉。教科書では、謝罪の言葉として習います。でも実際には、人のそばを通り抜けるときにも使いますし、感謝の気持ちまで含まれている。最初は、「なぜここで『すみません』と言うの?」と、戸惑いがありました。

何かができないときにも、はっきり「できません」とは言わないことが多い印象です。まず一度は肯定してくれますが、その後に「ただ」「でも」「しかし」と言葉を重ねながら、少しずつ難しいというニュアンスを伝えてきます。結局できるのか、できないのかが分からない。最初は、一人で考え込むこともよくありました(笑)

異なる文化を、自分の物差しで測らない

大学卒業後は大学院へ進み、そこで選んだのが文化人類学です。文化人類学は、フィールドワークやインタビューを通じて、世界のさまざまな地域の文化や生活様式を研究する学問です。

文化人類学には、私が今も大切にしている考え方があります。それは、異なる文化を、自分の基準や価値観で判断しないこと。

自分とは違う考え方や文化を、良い、悪いと評価するのではなく、「なぜこのような考え方が生まれたのか」「そこにはどのような背景や意味があるのか」を理解しようとする。この姿勢は、今の仕事にもつながっていると思います。

ユニアデックスへ入社して感じたことは、さまざまな性格や個性を持った人がいるということです。自分とは考え方が合わないこともありますが、そこで相手を嫌だと思うのではなく、その人の長所に目を向けるようにしています。それぞれの良いところを吸収しながら、一緒に仕事を進めていければいいな、と。もしかすると、それが自分の強みなのかもしれません。

「もっと可能性を広げてほしい」という言葉に背中を押されて

私は、子どもの頃から将来への夢や目標を持っていたタイプではありません。大学院修了後の進路についても、博士課程へ進むのか、就職するのか。働くなら日本か、中国か。いろいろな選択肢があり、なかなか決められずにいました。

日本の就職活動は、始まる時期が早いんですよね。周囲の友人たちは、すでにインターンシップや企業研究を始めている。それなのに、自分はまだ何もしていない。「さすがにこのままではいけない」と焦りを感じました。

画像: 「もっと可能性を広げてほしい」という言葉に背中を押されて

そこで、とにかく就職活動を始めてみることにしました。進路について父に相談すると、「もっと自分の可能性を広げてほしい」と背中を押してくれたんです。その言葉もあり、日本で働くことを決めました。

IT業界に目を向けたのは、先に業界で働いていた知人から勧められたことがきっかけです。さらに、同じ大学院の中国人の友人がユニアデックスから内定をもらい、紹介してくれました。その友人とは、今も同期として一緒に働いています。

他の企業の選考も受けましたが、ユニアデックスの面接が一番温かかったんです。人事の方も優しく、いつも応援のメッセージを送ってくれました。NexTalkに掲載されていた先輩社員のインタビューも読み、社員同士やお客さまとの関係を知る中で、「この会社なら長く働けそう」と感じました。

IT知識ゼロから、自分の言葉で伝えるまで

入社後は4カ月間の研修を経て、今の部署に配属されました。現在携わっているのは、新しいセキュリティーサービスの企画・開発や、外部の有力なセキュリティー商材を取り入れ、商品化する仕事です。展示会への出展、プロモーション、営業支援なども担当しています。

周囲の先輩たちは、SEや営業としての経験を持つ方が多く、本当に知識や経験が豊富なんです。私は文系出身で、ITの知識がほとんどない状態からのスタート。最初は会議に参加しても、分からない専門用語が次から次へと出てきました。

分からない言葉をすべてメモして、会議の録画を何度も聞き直す。とにかく必死に勉強する毎日でした。展示会で説明員をするときには、チラシや資料を何度も読み込みます。「どう説明すれば、もっと伝わるだろう」と考え、声に出して練習することも欠かせません。

それでも現場へ出ると、うまく説明できなかったり、お客さまからの質問に答えられなかったりすることがあります。そんな自分を励ましてくれたのが、BIPROGYグループのイベントで出会ったお客さまの言葉です。

画像: IT知識ゼロから、自分の言葉で伝えるまで

説明を終えた後、お客さまから「どこの出身ですか」と聞かれました。自分の日本語に不自然なところがあったのか、説明が十分ではなかったのかと、とても緊張したんです。

中国出身だと伝えると、その方は「やっぱり外国の方だったんですね。一生懸命説明する姿が伝わってきました。応援したいです。頑張ってください」と声をかけてくださいました。本当にうれしかったです。今でも大きな励みになっています。

最近は、仕事の内容や会議で何が議論されているのかも少しずつ理解できるようになってきました。展示会でも、覚えたことをそのまま話すのではなく、お客さまに合わせて自分の言葉で説明できる場面が増えています。そこは、自分でも成長できた部分かなと思います。

「知識は礼儀」。学んだことを、いつか誰かへ

仕事をするうえで大切にしていることは、二つあります。

一つ目は、新人研修で人事の方から教えてもらった「知識は礼儀」という言葉です。最初は「こういう考え方があるんだ」と、とても興味深く感じました。知識があれば、必要以上に人へ頼らず、周囲の負担を減らすことができます。反対に、知識がなければ、誰かにフォローしてもらう場面が増えてしまう。だから、できるだけ早く周囲へ負担をかけずに仕事ができるよう、これからも知識をどんどん吸収していきたいと思っています。

もう一つは、周囲への感謝を忘れないことです。

分からないことばかりだった私に、上司や先輩たちは、本当にいろいろなことを教えてくれました。その励ましやサポートに応えるためにも、いつか自分が教えてもらった知識を、別の誰かへ伝えられるようになりたいです。

画像: 「知識は礼儀」。学んだことを、いつか誰かへ

今の目標は、セキュリティー領域の専門性を高めることです。製品や技術を理解するだけでなく、自分の言葉で分かりやすく伝えられるようになり、先輩たちのようなセキュリティーのプロフェッショナルを目指しています。

そして、語学力もさらに磨いていきたいです。マーケティングの仕事では、海外のイベントに参加し、情報を集める機会もあります。いつか私も海外へ出て、語学とセキュリティーの知識の両方を生かしながら、会社に貢献できればと思っています。

子どもの頃、日本のアニメを見るには吹き替えや字幕が必要でした。でも今では、字幕がなくても理解できるだけでなく、かつて画面の向こうに見ていた日本で、自分が実際に生活し、働いています。

日本語を学び、海外で生活し、日本で働くことを選ぶ。そのときどきで新しい世界へ踏み出してきたからこそ、子どもの頃には想像していなかった今の自分があります。これからも新しい知識や経験を重ねながら、自分の可能性を広げていきたいです。

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第1回 ICTトラブルから業務を守るエンジニア 上村俊貴
第2回 目に見えない仕組みの裏側をひもとき、自らの言葉で語る技術者 品川政寛

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