ユニアデックスでは、DE&Iへの取り組みの一環として、男性育休の取得にも力を入れており、まさにこれから取得しようとしている社員や経験者の声をお届けしています。第1回目は、育休に入るメンバーの引き継ぎを始めた矢先、なんと自身も育児休業を取る立場になったしまった当社の大塚とその上司にインタビューしました。

ユニアデックスでは、男女問わず育児休業を取りやすくするために、産育休前および復職時の面談(※1)や、復職後の両立相談(※2)などさまざまな施策を行っています。女性の育休取得率はほぼ100%。男性育休取得率は、2020年度以降、20%以上を維持しています。とはいえ、男性の育休取得にはまだまだ不安があるという方がいらっしゃるかもしれません。そこで、このたび育児休業に入られる大塚さんとその上司の井上さんに、育児休業に入るまでの経過についてインタビューしました。

* ※1育児休業および復職時に備えた会社制度説明、上司・休職者・人事担当者の3者によるキャリアサポート面談
* ※2復職後の相談対応や会社制度案内

育児休業に入るメンバーの引き継ぎを始めた矢先、なんと自分も育児休業を取る立場に・・・しかも異動直後に

大塚さんは、昨年10月に別組織で担当していた社内DXソリューション(社内システム)の運用と利用推進を行うために情報システム部へ異動しました。するとちょうどその部署で、別のメンバーが育児休業に入ることになり、大塚さんはその方の業務も引き継ぐことになりました。引き継ぎを始めてほどなく、なんと大塚さん自身も二人目のお子さまを授かり、育児休業取得を検討し始めることになったのです。
異動して3カ月後、当時の上司に育児休業取得の申請をして承認をもらったのですが、4月にはまた新しい上司の井上さんが着任することに。
そのような状況において、大塚さんはどのように育児休業の段取りを踏み、上司の方々はどのように対応されたのでしょう。

Q. 育児休業(以下、育休)を取得しようと思ったきっかけはありますか?

画像1: 【DE&I レポート】引き継ぎ担当となった矢先に自分も育休をとることに「言い出しにくい・・・」:男性育児休業取得者へのインタビュー vol.1(2022年7月)

大塚 今回は二人目の子供なんです。一人目の子が生まれたのは、ちょうどコロナ禍でテレワークが始まったタイミングでした。ミルクをあげたりしながら育児を手伝っていたのですが、テレワークとはいえ夜眠れなくなったりして結構大変でした。今回は二人目。上の子が2歳。仕事をしながら二人目を看るのは厳しいかなと思い、思い切って育児に専念しようと思いました。

Q. 育休取得を申請するにあたり気になったことはありますか?

大塚 気になったのは育休取得を伝えた時の周囲の反応です。制度的に取れることはわかっていても、周りの人からネガティブな反応があるのではないかと不安でした。というのは、育休を申請した時、僕は今の部署に来てまだ3カ月。ちょうど前任者の業務を引き継ぎで新しい仕事に慣れてきたところでした。まさかこのタイミングで自分が育休を取ると言い出さなくちゃいけないとは。。。
とびくびくしながら、上司に話しました。

Q. そのときの上司の方はどのような反応でしたか?相談するときどのように感じましたか?

当時の上司は、うんうん、と話を聴いてくれて。「妻が妊娠してます。ちょっと育休をとりたいんです」というと「なるほど」と淡々と話を聴いて承諾してくれました。
上司への相談はオンラインだったのですが、育児の大変さを雰囲気的に察してくれていたと感じました。「ライフイベントは誰にでもあるし、誰がなってもおかしくはないからね」と言ってくれたんです。
話してみれば、自分が心配しすぎていたかなと思うくらい、大丈夫そうな反応でした。でも話す順番はすごく考えました。事前に話す内容をメモ帳に書いたりして。
その後、上司からチームメンバーにこのことを伝えてもらい、みなさん引き継ぎに協力してくれています。

Q. 育休取得までのおおまかなスケジュール(段取り)を教えてください

画像: Q. 育休取得までのおおまかなスケジュール(段取り)を教えてください

Q. 育休を取得するまでに個人や組織で工夫していることなどがあれば教えてください

大塚 引き継ぎはまずやっている仕事のリストアップから始めました。休みに入る3カ月前くらいから引き継ぎをさせてください、とお願いして手順書や概要資料を作成し、ハンズオンで手を動かしてもらいながら引き継ぎをしました。
引き継ぎの時に意識しているのは、作業の必要性を明示すること。どういう目的でやっているかをなるべくわかるように、背景も含めて資料に記述するようにしています。そうすれば手順通りにいかないときに応用が効くからです。
引き継ぎをやって気づいたのは、これまで一部、属人的になっている作業があったなぁと。普段から自分だけしかわからない仕事をなくすことが大事なんだなと思いました。

わりと淡々と受け止めました。自分も育児の大変さをわかってるので

井上さんは2022年4月に今の部署の室長になられたばかりで、大塚さんの育休の件は前の上司から引き継がれたとのこと・・・

部署異動したてで引継ぎ担当を任命された大塚さんから、まさかの「私も・・宣言」。どう思いました?

画像2: 【DE&I レポート】引き継ぎ担当となった矢先に自分も育休をとることに「言い出しにくい・・・」:男性育児休業取得者へのインタビュー vol.1(2022年7月)

井上 僕も子供が3人いるので育児の大変さがわかります。僕の時は 男性の育休 ということは考えもしなかった。今、このような時代になって良かったと思います。
普段からローテーションや体制をどのように組むかについては、グループマネジャーと連携しながら日々調整をしています。育休に限らず、メンバーが急にお休みすることもあるし、夏休みを取ったりもするからローテーションや体制はその前提で組んでいます。育休はそれがちょっと長いくらいの感じと捉えています。大塚さんの業務については、周りの部署へも早めにアサインを依頼したり相談したりしました。
大塚さんが早めに育休を宣言してくれたのは助かりました。みんなも心づもりができましたし、引き継ぎ時間が充分に取れました。

Q. 仕事を進めるうえで育休取得ができるよう組織で工夫していることがあれば教えてください

i井上 一番大事なのはメンバーに説明して理解してもらうことだと思います。結婚、出産、育休、本人の傷病、介護などライフイベントって誰にでもありますよね。大変なときに「お互い様だね」といってもらえるような職場の雰囲気になればと思います。

今回の大塚さんの育休は、この雰囲気づくりのいいきっかけになると思っています。彼からメンバーには状況を説明してくれていると思いますし、僕からも説明しています。実は僕も両親が亡くなる前の10年くらい遠距離介護をしていたんです。毎月単身、地元に帰ってケアするのはとても大変でした。周りの理解があったから介護をしながら仕事を続けることができました。だから、包み隠さず、自分の状況を話せるような雰囲気づくりが大事なんだと思います。

そのための工夫の一つとして、定例室会では、仕事の話だけじゃなくて、毎回一人ずつ、自己紹介の時間を設けて趣味とか経歴とかを話してもらうようにしています。これをやり始めてから、メンバーがお互いの人となりを知り話しやすい雰囲気になってきているのではないかと思いま

ドキドキしながら切り出した育休申請。承認してくれた会社と上司が大好きです!

大塚さん、勇気を出して育休取得すると宣言して良かったですね。今の心境をお聞かせください。

画像3: 【DE&I レポート】引き継ぎ担当となった矢先に自分も育休をとることに「言い出しにくい・・・」:男性育児休業取得者へのインタビュー vol.1(2022年7月)

大塚 正直、育休取得を言い出すまではどきどきしていましたが、今は落ち着いてきています。一般的に男性の育休って、1カ月とか3カ月とかの期間で申請する方が多いようなんですけど、僕は6カ月取得する予定なんです。
そこで強く思うのは、男性でも育休を取得することができる会社、それを許してくれる組織で良かったと思います。復帰したらこの会社でもっと働きたいと思っています。変なことを言うかもしれないですが、会社と上司が大好きです!

画像4: 【DE&I レポート】引き継ぎ担当となった矢先に自分も育休をとることに「言い出しにくい・・・」:男性育児休業取得者へのインタビュー vol.1(2022年7月)

編集後記
インタビューが終わった後、大好きです!ってストレートに言われてどうでしたか?と上司の井上さんにそっと尋ねると。。。
井上さん顔写真2枚目「本人の前で言うかぁー?」と思いましたが、正直なところ悪い気はしないです。(でも照れるじゃん・・)と。

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