前回、「リモート新人研修」の奮闘模様をお届けしましたが、新型コロナウイルス対応としてユニアデックスでは新人採用もリモート形式で行っています。全国の採用担当者は、本社や各支店に学生を集めて会社説明会の実施ができない状況。「リモート面接」ではどのような工夫をしているのでしょうか!?今回もNexTalk編集部と未来サービス研究所が合同で、採用担当者にオンラインインタビューを行いました。
ー 最初に自己紹介をお願します
2007年入社当時から人事関連の業務を担当しています。人事労務などを2年間経験した後、2009年からは日本ユニシスで、2014年からユニアデックスで新卒、中途、障がい者の採用担当として、日々邁進しています!大学時代では法律学を専攻しており、営業職を希望して就職活動をしていましたが、当時の採用担当者との縁もあり、配属は人事でした(笑)
趣味は、野球やサッカーなどスポーツ観戦をしてリフレッシュしています。
ー 初めてのリモート面接の手段や面接方法など教えてください。
これまでの会社説明会は、東京本社をはじめ各支店(関西、中部、九州)を中心に実施していましたが、3月以降は新型コロナウイルス感染拡大防止のためすべて中止にしました。すでに応募受付も開始していて、まさにこれからという時期であったため、すぐに会社紹介のセミナー動画を制作し、採用ページに公開することで学生がインターネットで視聴できる環境を整えました。さらに、会社説明会時に合わせて実施していた適性テストもWeb化するなど、リモート対応を2週間ほどで準備しました。
また4月の緊急事態宣言後、当社では原則全面テレワークとなったため、自宅でリモート面接環境の整備を進めました。部内でリモートツールを色々試した結果、Cisco Webex Meeting(以下、Webex)を利用することとしました。選択理由は、セキュリティー面と不安定な通信環境でも繋がる点に加え、社内での利用実績も多かったからです。
面接方法は対面と同じく、学生1名に対して面接官は複数名で行います。事前に採用担当で分担して、Webexからミーティング招待設定を学生一人ひとり個別に行いました。特に気にかけていたのは、面接前の対応です。面接開始の15分前にログインしてもらい、音声やカメラの接続チェックを行うことで安心して面接に臨める環境づくりを心掛けました。学生の環境もそれぞれ違うので、当日、回線や音声がつながらない場合は再度スケジュールを調整するなど柔軟に対応しました。また、面接官と接続する前に若手の採用担当と質問も含め、カジュアルなコミュニケーションをとることで少しでも緊張を和らげるよう工夫しました。
その他、リモート面接の心構えとして、音声の大きさ、伏し目にならないよう上部のカメラに目を向ける、背景は大丈夫かといった事前確認のアドバイスをしています。自宅で面接を実施するので、ドアや窓は閉めておくなど静けさへの注意も必要になります。学生には「音声が不明瞭な場合は遠慮なく聞き直してください」と伝えています。最近では、運営側も学生も慣れてきて、スムーズに行えるようになりました。
ー 対面面接とは違う難しさは感じますか?また学生はリモート面接への対策はしているようですか?
交通費や移動時間など学生の負担が軽減され、昨年より受験者が1.2倍となりました。地方の学生にとっては参加しやすいメリットは大きいと思います。逆に、会社の雰囲気が掴みづらいという声もあります。企業選びにおいては仕事内容だけではなく、働き方、社風や雰囲気なども重要な考慮要素になるため、リモートで学生にどう伝えれば良いか悩みました。そこで面接の始まる前やちょっとした空き時間で会話したり、面接後に電話をしたりして、伝えきれなかった点はなかったか、疑問点などについて丁寧に対応する時間を多く設けました。
学生は自宅からの参加なので、わりとリラックスしているように見えます。面接官としては、学生本人の所作(部屋に入る態度など)が見えないところは歯がゆさがあります。学生は資料を見ながら面接を受けることが可能なので自分の言葉で話しているのか見極めが難しく、その学生の個性や良さを引き出すことが必要なため、より神経を使いました。
学生によってはキャリアセンターを利用してWeb面接を体験したり、友達同士で練習したりしているようです。
ー 便利でもあり、歯がゆさもあるのですね。リモート採用は今後広がっていくと思いますか?課題など教えてください。
リモート面接では最初、会話のリズムなど違和感がありましたが、慣れてくるとスムーズに意思疎通が取れてきていると感じています。場所にとらわれず面接が受けられるメリットもあるので広がっていくと思います。その一方、先ほどお話しましたが、学生は仕事内容だけでなく、企業の社風・居心地の良さといった環境面を重視する傾向もありますので、「会社の“素”」の部分を伝えるため工夫がより重要になってくると思います。
そこで、最近は面接だけでなく、先輩訪問などでもリモートを積極的に活用しています。対面だとその地域にいる先輩社員にしか会えませんでしたが、リモートだと場所にとらわれず、出身大学OBOGや興味のある事業領域を担当しているなど会ってみたい社員に話を聞けるのでとても好評です。
ー ところで、「IT業界就職人気ランキング 2020」で当社は20位でした!ランキングが飛躍したのは、どのような点が理由でしょうか?
私たちは4年前からランキング向上のためにデータ分析やさまざまな活動を行った結果、順位が上がってきました。分析から当社は「人の魅力」「ビジョン」という側面が高い評価を得ていたので、その点を伝える活動に注力してきました。
2019年には秋・冬の時期に加えて、初めて夏にインターンシップを実施しました。「社員座談会」のほかテーマ性を持たせて「若手社員とのランチミーティング」、「女性の働き方講座」や「職種別セミナー」なども企画し、学生と社員との接点を数多く増やした結果、例年の1.5倍の学生が参加してくれました。入社2、3年目の若手社員から10年目の中堅社員200名に協力してもらったことが、今回の評価につながったと感謝しています。それから、各支店の地方担当者含めて採用チームが一丸となって採用活動に尽力し、チームの協力があってこその結果だと思っています。
また当社はビジョンとして「エクセレントサービスカンパニーを目指す」と掲げています。存在意義や目指す姿を表していますが、私は採用活動において他社との比較ではなく、その企業の理念や価値観に共感してもらうことが最も大切だと思っています。そのために、社員一人ひとりが自らの経験談も交えながら話すことで、共に理解が深まるような企画を行っていきたいと思います
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今後は、より多くの最前線の営業やエンジニア社員や経営者へのインタビューを採用サイトで紹介したり、YouTubeなどに働く姿をイメージできる動画コンテンツを配信したりすることを考えています。こういったオンライン環境を活用し、さまざまなコンテンツを通して認知度アップを目指していきたいです。
また、当社のWebマガジン(NexTalk)での社員が登場する写真ページやコラムは学生から評判が良いです。こうしたSNSやオウンドメディアもどんどん活用していきたいです。
ー 最後に、メッセージや意気込みをお聞かせください
今回のような大きな変化は苦労も伴いますが、変化の機会として前向きにとらえることが大切だと実感しました。
多くの未来ある学生に出会うことができる採用という仕事はとてもやりがいがあります。採用担当者の使命は一人でも多くの学生に当社の魅力を知ってもらい、ともに会社を成長させることができる頼もしい「同志」を増やすことだと思っています。それは採用担当だけで完結できるものではありません。採用活動に協力してくれる多くの社員がたすきリレーのように、点を線にしながら想いをつないでいくことが必要と考えています。
そして、入社を決めた方が、やっぱりユニアデックスに入って良かったと思い、活躍してくれれば採用担当としては嬉しいかぎりです。
採用活動対する熱い想いが伝わりました!これからも多くの学生さんが当社のファンになってもらえるといいですね。