ミライのお仕事『注目企業へのインタビュー』企画。今回は、ITインフラに強みを持つ国内大手のITインフラトータルサービス企業「ユニアデックス(UNIADEX)株式会社」にインタビューしました。
同社の特徴は、技術者の専門性を活かせる環境が整っていることです。得意な領域を持つエンジニアが公共系や製造・医療・金融など幅広い業界の大規模なプロジェクトに携わり、顧客のITインフラに関する課題解決から将来を見据えた構想策定、設計・構築までを一気通貫で手がけています。
組織面では、充実した教育制度で社員一人一人の成長をサポートしていることが目立ちます。特に技術者育成に力を入れており、「ユニアデックスアカデミー」による実践的な研修プログラムとさまざまな支援制度で、長期的なキャリア形成を支援しています。
今回は、そんなユニアデックスのエンジニア育成の取り組みと柔軟な働き方について、営業支援担当の増永さん、人事部の大崎さんにお話を聞かせていただきました。
本日お話を伺った方

ユニアデックス株式会社 パートナー営業第二本部 回線・DCビジネス部 増永 貴世
プリセールスエンジニア。回線サービスのリセール、再販業務担当。

ユニアデックス株式会社 人事部人事室採用センター 大崎 拓也
キャリア採用を担当。
エンジニアの成長支援:社内アカデミーによる実践的な研修あり

研修の課題に取り組む社員たち
編集部 御社の教育システムについてお聞かせください。
大崎 社内の教育専門部隊である「ユニアデックスアカデミー」が、新卒・中途を含めたすべての社員に対して段階的なスキル、マインドの向上に向けた研修を提供し成長をサポートしているのが大きな特徴です。このアカデミーは2016年に創設されたもので、人事部の専門チームが運営しています。職種ごとの専門性を高める研修だけでなく、ビジネススキルやマインドセットを含めた総合的なプログラムを設定しています。
エンジニアに関しては、技術研修や資格取得支援に加え、実際の案件に直結した実践的な研修も実施しています。さらに、チームごとに必要なスキル習得プログラムを企画するなど、現場で即戦力となれる人材育成を重視しています。
編集部 具体的には、どのような内容の研修があるのでしょうか?
増永 私は入社したときちょうど30歳だったこともあり、「30代中堅向け研修」を受けて、同じ年代の人たちと交流を持つことができました。また、上司から勧められた研修を年に数回ほど受けていますが、私からも「こういうことを学びたいです」と聞けば大体当てはまる研修がありますので、選択肢は広いですね。
実践的なものでいうと、「お客様のご要望を引き出すヒアリングの仕方に関する研修」などがあります。実際、私が関西エリアのお客様への新規提案を開拓しているときに教えを受けた際は、すぐ実践に生かせたことを覚えています。
大崎 新卒入社の社員に対しては、約半年にわたって技術研修を実施し、基礎知識をしっかりと身につけてから営業職やエンジニア職に配属されます。こうした研修により、文系出身者でもエンジニアとして活躍している社員が数多くいます。
スキルの可視化でキャリア構築を支援。資格取得などの補助も充実

編集部 その他に、社員の成長を支援する制度や取り組みはありますか?
大崎 スキルアップの機会が豊富に用意されているだけでなく、目指すキャリアによって現在地を把握しながら目指していけるサポート体制も整っています。具体的にはスキル可視化システムがあり、数年先を見据えた成長計画を上司と相談しながら立てることができます。
例えばプロジェクトマネジメントなどの各スキルを5段階で評価し、現在のレベルを確認します。そして「今期はこのレベルを1段階上げよう」と上司と相談したうえで、目標とするレベルに到達するために必要な研修などを受講したり、案件等での実践を行っていくことができます。
編集部 資格取得など学習意欲が高いエンジニアの方も多いと思いますが、そのサポートについてはいかがでしょうか?
大崎 当社は社員の自己啓発を積極的に支援しているため、資格取得に関しては受験料や参考書代の負担など、会社からの手厚いサポートがあります。加えて、オンラインスクールやUdemy(ユーデミー)などの学習ツールが無料で利用でき、自分の伸ばしたいスキルを主体的に身につけることができます。
人事部という立場から見ても、教育への投資を重視している企業だと実感しています。
働きがい:大規模な案件を早期に任され、チームで課題解決できる

インタビューに応じてくださったお二人
編集部 ユニアデックスで感じる働きがいについて、詳しく伺えますか。
増永 当社ではチーム全体でプロジェクトを支え合う文化があり、困難な局面でも一丸となって取り組めることにやりがいを感じています。
私自身、大規模プロジェクトで予期せぬ問題が発生した際も、チームメンバーと協力してリカバリーできた経験が何度もあります。そういった経験を通じて、大きな達成感が得られます。
例えば、あるハイブランド系のアパレルのお客様から、日本全国多拠点の社内ネットワークのリプレースをお願いされたことがありました。特に百貨店などの歴史的建造物では、新たな配線工事ができないなど、いろんな問題が発生します。本当に全拠点で毎回新しい課題が生じるような状況で、とにかく現地に足を運んで関係者全員と会話を重ね、前後の工程もチェックしながらやりきったことは、とても記憶に残っています。
当社は、キャリア採用の場合、これまでの経験を活かせる案件にすぐに携わることができます。私の場合も入社直後から大規模プロジェクトを任されました。キャリア入社でも実力次第で重要な役割を任せてもらえる環境です。
大崎 別部署であるITコンサルタントの社員も、エンジニア的な役割とプロジェクト管理を並行して進めていく中で、「計画どおりにいかないこともあるが、都度お客様と折衝して選択肢を用意して提案することで成長できるのが働きがい」だと言っていましたね。
どのポジションにも共通することなのですが、ユニアデックスでは経験値を積み重ねることでプロジェクトマネジメントなどのスキルが身につき、ブラッシュアップされた形で次の案件に挑めるような好循環が生まれていると感じます。
キャリア入社者の実感:幅広い経験が積め、メリハリつけて働ける
編集部 入社して実感していることについて、率直な想いをお聞かせください。
増永 老舗のIT企業として、公共系や金融機関など多様な業界のお客様と取引があるため、前職では経験できなかったような幅広い経験を積むことができています。
入社前後でのギャップは、良い意味でありませんでした。関東と関西の両方のお客様を担当しており、2ヶ月に1回ほど関西支店への出張がありますが、当社には「無茶はさせない」という文化があるのでメリハリのある働き方ができます。
モチベーションが高いときは主体的に仕事を任せてもらえる一方で、ペースダウンが必要な時期は周囲のメンバーがフォローしてくれる体制が整っています。総合的に、自分のペースで全力を出せる環境だと感じていますね。
大崎 大規模な案件に携わることができるという声も、社内ではよく聞きます。例えば、入社後の比較的早い段階で、お客様の本社建て替えに伴うネットワーク導入およびインフラ整備を任された社員もいますね。
福利厚生:フレックスと休暇制度の活用による柔軟な働き方

案件に応じて、本社オフィスのみならず在宅勤務やサテライトオフィスなどで柔軟に働ける
編集部 働きやすさの面で特徴的な制度や環境についてお聞かせください
大崎 働き方の柔軟性を重視しており、フレックスタイム制度はもちろん、いち早くテレワークを整備・推奨しており、出社が必要な時以外は在宅での勤務が可能です。
この他、福利厚生面では「積立有給休暇制度」が特徴的です。通常2年で失効する有給休暇を最大60日まで積み立てることができて、それを病気や育児、介護などの際に使用できます。これにより、通常の有給休暇と合わせて最大100日の休暇が確保できる仕組みになっています。
編集部 フレックスタイム制やテレワークなど、柔軟な働き方の制度を実際にどのように活用されているか、具体的な例を教えていただけますか?
大崎 当社では、プロジェクトや役割に応じて柔軟に働き方を選択できます。例えばITコンサルタントであれば、担当プロジェクトの特性で判断してフルリモートのこともあれば、週1日は出社して対面でミーティングするなど、社員によりさまざまです。
また、案件対応のため対面でのコミュニケーションが必要な際は、本社以外にもサテライトオフィスやシェアオフィス(ワークスタイリング)を活用するケースもあります。
増永 私は新入社員や後輩のOJTトレーナーを担当しているため、現在は週3日ほど出社しています。残りの2日はリモートワークです。私の場合は出張もあるため、出張先でリモートワークをする機会も多いですね。
充実したメニューの社員食堂などが整っており、出社時も心地よく働ける
編集部 働きやすい環境づくりの一環として、オフィスにも工夫があると伺いました。具体的にどのような特徴がありますか?
増永 豊洲本社の1階には開放的な社員食堂があり、充実したメニューを提供しています。定食が3種類、麺類、小鉢など豊富な選択肢があります。これに加えて、いろいろな種類のお弁当の販売があり、ランチの選択肢の広さには満足しています。
大崎 社員食堂の料金は、リーズナブルな価格設定になっています。社員食堂の隣には社員専用のコンビニもあり、食事の選択肢が豊富ですね。社外での食事ももちろん可能で、社員の状況に応じて柔軟に、楽しく選択できています。
また、本社にはストレスなくオンライン会議が可能な「ハイブリッド会議室」もあります。リモートの頻度が高くなりがちですが、出社しても集中して働ける環境が整っています。
求める人材像:コミュニケーションとチームワークを重視

お話しいただいた大崎さんと増永さん。お二人の明るい話しぶりから、社内の雰囲気の良さが伺えた
編集部 御社が求める人材像について教えていただけますか?
大崎 ユニアデックスには、お客様はもちろん、社内でのコミュニケーションも活発に取れる方、しっかりとご自身の意見を言える方がフィットすると考えています。なぜなら、当社の仕事においてはチームワークが非常に重要になるからです。
今日、増永の現場エピソードを聞く中で、私自身が「諦めない」というカルチャーをあらためて感じることができました。もちろん営業部門、エンジニア部門という役割は当然ある中で、チーム一丸となってお客様の要件を達成していくというスタイルは当社の大きな特徴だと思います。
また、当社には社員の長期的なキャリア形成をサポートする体制が整っています。福利厚生も充実しており、若手向けの支援から年齢を重ねた際の健康サポートまで、ライフステージに応じた支援制度があります。組合とも連携しながら、長期的なライフプランに寄り添える会社だと自信を持っています。
今までお伝えしたことに加えて、フラットに意見を言えて、しかもそれが評価される文化も根付いていますので、興味をお持ちいただけたならぜひお会いしたいと思っています。
編集部 本日はありがとうございました!
■編集後記■
「諦めない」企業文化と、それを支えるチーム連携の強さが印象的でした。具体的な現場のエピソードから、営業・エンジニアが一丸となって取り組む姿勢が伝わってきました。また、人材育成制度が充実しており、特に専門部隊による研修プログラムの提供や、スキル可視化の仕組みが社員一人ひとりのキャリア形成を支えていると感じました。