ユニアデックスの2020年度新人は、59名。日本ユニシスグループでは3月から原則テレワークなど、さまざまな新型コロナウイルス感染防止対応を実施しております。これに伴い、新人研修も集合形式から初の「リモート形式」で実施しています。NexTalk編集部は今回テレワーク環境を研究中の未来サービス研究所と合同で研修担当者と新人にオンラインインタビューを行いました。リモート研修現場のホットなお話をお届けします。
ー 最初に自己紹介や仕事内容、自己アピール(笑)などお願いします
渡島 私は、人事部アカデミー推進室に所属し、新入社員向けと一般社員向け研修の企画から全体運営までを担当しています。配属後のフォローアップ研修も担当しているため、時にはお悩み相談も受けるので、きめ細やかな対応を心がけています。
小林 ビジネス専門学校卒です。最初の10年間は、社内外のさまざまな製品を触って技術力を高めていき、その次の10年間でフロントエンジニア、セールスエンジニアを目指したいです!最近のマイブームは、映画鑑賞です。今はインターネット経由で多くの作品が見られますから。
好きなジャンルですか?ホラーやサスペンスです!
菊地 4年生大学の文系卒です。私は人と話すことが好きなので将来は、営業として働きたいです。色々な現場で先輩や同僚の方々からITや当社のサービスのことなど教わりながら、経験を積みたいと思っています。趣味は、学生時代から続けているバスケットボール。体を動かすことと食べ歩きが好きなんです!
ー さて、初めてのリモート新人研修は、運営側として大変なご苦労があったと思います。リモートのやり方や研修カリキュラムなど教えてください
渡島 ツールは「Microsoft Teams(以下 MS Teams)」を採用しました。理由は、もともと会議などで利用していたので全室メンバーが慣れていましたから。研修の1日の流れは、基本、集合形式同様、9時開始、17時30分終了です。朝礼と終礼も行います。
研修は4グループ(1グループ:14~15名)体制で行うものと全員が一斉に受講するカリキュラムがあります。グループ学習は「ビジネススキル系」や「サーバー、ネットワーク、OSの技術系」です。
一斉に受講するカリキュラムは、外部からお招きした講師の講演や、他部門による説明が中心です。それから「イベントなどに参加する見学系」がありますが、今回の新人が体験できない研修の一つなんです…。
例えば毎年、日本ユニシスグループの総合イベント「BITS」の展示ゾーンに新人内覧会として時間を設けていただき、当社はじめグループ会社のサービスや商材などについて担当者から説明を聞き、デモなど見たりするのですが、今回はできません。見学だけでなく、サーバーなどの実機を使った演習もできないため、理解できるようになったかな?という把握やコミュニケーションの取り方が難しく課題ですね。
その他にも中止せざるを得ないカリキュラムが複数あります。その分の時間をどのように使うか、軌道修正していくのがとても大変ですね。先日、新人一人ひとりと面談を行い、テレワークで望んでいることや困っていることなどが聞けたので、今後の研修の中で反映させたいと思っています。
工夫したところは、コミュニケーションの助けになればと思い、研修以外に楽しめるチャネルを用意してあります。ラジオ体操チャネルとか、雑談チャネルとか。新人にヒットしているかは、わかりませんが(笑)。
ー まさに奮闘ですね。いよいよ、新人のお二人に伺います。研修がリモートという、先輩たちは経験していない大変な状況です。どのように感じていますか?
小林 先輩方が経験していなくて、自分たちが初めて経験していることに、とってもワクワクしています!「自宅で研修」の成果を出して、次の新人社員への成功モデルとなりたいです。
菊地 貴重で得難い経験をしていると思っています。リモート研修は、自己管理と向き合う場ですね。自習時間も多いため、運動不足などによる体調管理や自宅という閉鎖空間でのストレスに対するメンタル管理など、自己管理を通して社会人とはどういうものなのかを実感しています。
ー 前向きで、自分を見つめていてエライです。デジタル世代ですので、ツールの操作などは問題なかったと思いますが、それでも苦労したところはありますか?逆に良い点は?
小林 MS Teamsの操作は、比較的簡単に慣れることができました。ただ、ビデオ通話は話をするとき、同時発声になってしまうのでタイミングが難しいですね。「そちらから、どうぞ」と、声をかけあうことがしばしばあります。良い点は、画面に顔と一緒に名前が見えているので顔と名前が一致することです。画面越しであるのに実際に会っている感覚になり、会話に集中できます。
菊地 実はPC操作が苦手ですのでPCを立ち上げるところから苦戦していました(笑)。でも、研修担当の方が丁寧に電話対応してくださったおかげで、PC操作が苦手なところから始まりましたが、操作に慣れた点が良かったです。
ー リモートでも思わぬ成果がありますね。研修カリキュラムはどうですか?自宅で一人の勉強は難しいですか?
小林 研修カリキュラムは基礎から丁寧に教えていただいています。学生の頃は授業形式でアウトプットはテストのみでしたが、研修ではアウトプットがテストだけでなく、グループワークを通じてチーム間でも共有でき、より理解が深まっていると感じています。難しいのは、自宅で一人学習していると、オンラインで繋がっているのになかなかSOSが出しにくく、気軽に聞けないことろです…。
菊地 講義以外にEラーニングやオンライン教材が充実していると思います。一人の勉強は人の目がないので集中力が切れてしまい、不安になることがあります。そういうときは、研修以外のチャネルを利用してラジオ体操をしたり、同期と雑談したりして講義と休憩のメリハリをつけています。
ー チャネル、使われていますね!研修する側も新人の理解度など把握が難しいような気がします
渡島 講義の理解度を図るのは難しいですが、それは集合研修でも同じです。今回は特に、ビジネス系の理解度を知るのは難しいですね。ビジネスマナーなどは、頭でわかっていても実際に行動できているのか把握しにくいからです。それから個々人の日常行動は、リモートでは見られないですから。
ー 画面越しでは、名刺交換の練習はできないですからね(汗)ところで、集合研修を経験した先輩の山田さん(未来サービス研究所)はどのように感じていますか?
山田 集合研修って実はすごい緊張感があるんです。すぐそばに講師や同期の目があるので、みんな「社会人として恥ずかしくない行動を取らなければ」と必死です。意識が高く保ててすごく良いのですが、逆に言えばピリピリしています。そういう切磋琢磨する環境が合って伸びる人もいると思いますし、逆に萎縮してしまい本来のパフォーマンスが出ない人もいます。
今のリモート研修では、対面の研修よりもリラックスできるので、学習効率がすごく良いと思いますが、集合研修のピリピリするような緊張感もぜひ味わってほしいです(笑)
ー 両方体験できるといいですね。今回の研修は数カ月にわたるリモートです。研修の初めの時期と現在で、自分の意識に変化したと思う点はありますか?
小林 はじめは同期との関係が形成しにくいのではと感じていましたが、オンライン飲み会を開くことで、時間制限もなく話すことができてすごく楽しいです。それから、オフサイトミーティングでの小人数の会話は、ミーティングの進み方が違うので便利だと思いました。
菊地 オンライン研修に対する意識が変化しました。苦手なPC操作が今では、メンバーの表情がビデオ動画から見られ、重要事項をチャネルで知ることができるので、オンラインならではの便利さがあると意識が変わりました!
ー お二人とも工夫していますね。今回のリモート研修は、コロナがきっかけでしたが、今後広がっていくと思いますか?課題は?
渡島 リモート研修のカリキュラムや対象者に向き不向きががあると思います。ちゃんと自分の業務がある中で数時間オンライン研修を受ける点では、短期的であり移動がなく、グループワークもできるのですごく有効的で便利だと思います。それが長期的な新人研修に向いているかというと、やりづらいかな。というのが私の印象ですね。新人は新たな環境の中で周りも知らない人ばかり、そんな中、同期との関係性も居酒屋とかで直接会うことでできる絆があると思っています。オンライン飲み会もできますが、やはり、リモート研修は、対象者と内容を見極める必要があると感じています。
ー 同期と対面で笑いあい、時には喧嘩し、泣いたりしたことは、一生の宝になると思います。それでは最後に、メッセージや意気込みを
渡島 リモート研修は、過去にない取り組みなので私たちも新人たちも日々手探りですが、新人の皆さんは研修に食らいついてしっかり付いてきてくれています。おそらく「伝説のリモート研修新人」と呼ばれることになるかと(笑)。残りの研修もしっかりやっていくので、皆さんも最後まで付いてきて欲しいです。
実は、直前にリモート研修の実施が決まったので、運営側は2日でPCを59台セットアップして、発送するなど短期間で準備しました。本来、PCのセットアップは入社後すぐのオリエンテーションで行います。自分の手で作業していない分、問合せも多いですが、しっかりフォローしていきたいですね。
小林 リモート研修初の世代として、エンジニア部門で「新人賞」受賞を狙っていきたいです(笑)。現場の方々に負けないような人材になりたいです。
菊地 こういった状況で研修を体験することは当たり前ではないことを忘れずに、支援してくださった方々に感謝しながら、会社の戦力となっていきたいです。
とても頼もしいです。新人の皆さん、一緒に頑張りましょう!