男性育休を取得した社員の声をお届けしています。第6回目に登場するのは、新卒入社以来、営業職で活躍する大手通信企業向け営業のグループマネージャーです。大きなプロジェクトを控えた中で、「本当に休んでいいのか?」と悩んだものの、後輩に背中を押されて2カ月間の育休取得を決断しました。育休を取ることへの不安、育休を経験して感じたこと、そして復職後の心境の変化についてお話を伺いました。
プロローグ
2014年にユニアデックスへ入社し、ずっと営業を担当してきました。自分には営業の仕事が合っていると感じています。2017年から現在に至るまで、大手通信企業への営業担当者として、ネットワーク機器の販売や導入提案などを手掛けています。ユニアデックスの営業の一人ではありますが、お客さまから「あなたから買いたい」と言っていただける瞬間に、営業としてのやりがいを感じます。
育休を取得した理由
妻も働いていますので、共働きの家庭です。親に頼らず、「自分たちで子育てをしていこう」と決めていました。妻の妊娠が分かったときに2人で話し合い、私も育休を取ろうと決めました。
ところが出産予定日が、大きなプロジェクトの本番稼働の半年前だったんです。
「そんなタイミングで休んでいいのか」「テレワークで乗り切ることもできるのではないか」と、なかなか踏み切れずに悩んでいました。
部署のメンバーに迷惑をかけてしまうことへの申し訳なさ。育休を取得しても今の働き方やキャリアを維持できるのか、すごく不安でしたね。この悩みは誰にも伝えられませんでした。
悩んでいる中で、2回育休を取得している別の部署の後輩に相談したところ、「周りに迷惑をかけて申し訳ないなんて考えていたら育休は取れないですよ。制度としてあるのだから、取ったらいいんです」と背中を押されました。思い悩んでいた自分とのギャップに驚きましたが、少し心が軽くなりました。
また、私の後輩からは「誰かが育休を取らなかったら、これから続いていくメンバーは取得ができないですよ」と言われたんです。その言葉で、育休を取ろうと気持ちが固まりました。
キャリアについても、育休復帰後にしっかり成果を上げられたら、問題ないはず。だから、年度末までにこれまで以上に成果を上げられるように頑張ろうと考えることで、気持ちを切り替えることができました。
育休期間は、妻とも話し合って当初は1カ月半に決めました。ただ、休んでいるうちに問題なく仕事が進んでいることが分かったので、リフレッシュ休暇制度と組み合わせて延長し、結果的に2024年の4月から5月までの2カ月間休みました。

仕事の引き継ぎで工夫したこと
2023年夏頃に妻の妊娠が分かり、安定期に入った秋にまずは直属の上司に伝えて、部長にも報告しました。冬には部署のメンバーにも伝え、みんなからは「休んでいる間は任せてください!」と心強い言葉をもらいました。
お客さまとは信頼関係が構築できていたので、育休に入る直前に伝えました。プロジェクトはちょうど社内フローを決める段階で、育休中にうまく整備できるのかが一番不安でした。ただ、私と同じやり方をメンバーに再現してもらうのは難しいだろうと考え、「絶対にこうしてほしい」と、自分の仕事のやり方を押し付けるような引き継ぎ方はしませんでした。これまでの経緯、最低限やってほしいこと、残りのタスク、育休の間に起こるだろうことを整理して、しっかり伝えました。
育休中の出来事と悩み
妻が先に産休に入ったので、育休中の過ごし方や役割分担などを細かくリサーチしており、私が育休に入るときには、完璧なシフト制ができ上がっていました。夜の9時から午前3時が私、午前3時から朝9時が妻、日中は2人で育児をしました。母乳をあげること以外は私もすべての育児ができるようになりました。
大変だったのは、夜、子どもにミルクをあげてもなかなか寝てくれなかったことです。自分のシフト時間に妻を起こすのは申し訳なく、泣いている子どもを前に「どうしよう……」と1人で途方に暮れる日もありました。妻から「子どもを泣かせるよりは、起こしてほしい」と頼まれてからは、迷わずに妻を起こすようになれました。
妻も私も初めての育児でしたが、10カ月間お腹の中で一緒に過ごしていた妻と、子どもが生まれて急に父親になった私とでは、やはりスタートの時点で温度差を感じずにはいられませんでした。私は戸惑いが大きく、とにかく新生児がよく分からなかったのです。
子どもが生まれてからもどのように接して良いか分からず、妻からも「子煩悩なタイプだと思っていた」と言われました。しかし一緒に過ごす時間を重ね、少しずつ子どもの表情が豊かになっていくとともに、子どもへの愛情が強くなっていきました。

職場復帰後の変化
育休に入ったばかりのときはメンバーから連絡はありましたが、1週間も過ぎると連絡はほとんどこなくなりました。結果的に仕事を気にする余裕がなく、毎日育児に追われていましたね。
休暇の後半に入ってからは、復帰後すぐにスタートダッシュを切れるように、メールのチェックをして、確認すべき項目の情報整理などを進めました。
職場に復帰してしばらくの間はテレワークだったので、妻と子どものケアをしながら仕事をすることができました。時間が柔軟な分、仕事のリカバリーがしやすかったのでありがたかったです。最初は「早く追いつかなければ」という気負いもありましたが、1週間もたたないうちに、自分でも驚くほど前と同じ感覚で働けていました。
育休を経験して、「自分がいなくても仕事は回る」ということを実感しました。組織としてはそうあるべきですし、1人で背負う必要もない。そう実感できてからは、休むときは休んでいいんだと割り切ることができました。
また、新生児と向き合うことで仕事への取り組み方も変わったと感じます。仕事で思い通りにならないことがあっても、「仕方ない」「別のやり方を探そう」と考えられるようになったんです。以前はうまくいかないときは諦めることもありましたが、「どうしたらできるか」を考えられるようになったのは、大きな変化だと思います。
子どもと同様、メンバーは自分のコピーではないので、自分のやり方を押し付けないことも、これまで以上に意識するようになりました。
仕事と育児を両立することの大変さを感じているので、同じように育児をしながら働いている人たちへのリスペクトも生まれました。これから子どもを持つ後輩に「営業も2カ月くらい休めるんですね」と言ってもらえたのは嬉しかったですね。後輩たちには、自分のように悩むことなく、当たり前に育休を取得してほしいと思います。
これから育休を取得する方へ
育休期間は妻と共に育児をしながら、子どもと一緒に成長していける時間です。生まれてから2カ月間、子どもに向き合うことだけに集中できた。それは、自分の人生の中でもとても貴重な時間だったと思います。ぜひ、ご家族で相談して、少なくとも1カ月以上は育休を取得してほしいと思います。
育休の取りやすさは、部署によって違いがあるかもしれません。しかし上司や仕事のせいにするのではなく、自分自身で取りやすい環境をつくることが大事だと思います。最後に、これは妻から強く言われたことですが、育休という名前ではあるものの、この期間は「休み」ではありません。なぜ取得するのか、どう過ごすのか、あらかじめ考えてから取得すると有意義な時間になると思います。

DE&I担当者から
ユニアデックスでは、男性育休が自然な選択肢の一つとして受け入れられるよう、さまざまな取り組みを進めています。
育休は、取得する本人はもちろん、上司や同僚、これから取得を考える方、ご家族など、多くの人に関わるテーマです。
本シリーズを通して、育休を「自分ゴト」として捉え、お互いの選択を尊重し支え合うことの大切さについて考えるきっかけになれば幸いです。

バックナンバー
【DE&I レポート】男性育児休業取得者へのインタビューvol.5
【DE&I レポート】男性育児休業取得者へのインタビューvol.4
【DE&I レポート】男性育児休業取得者へのインタビューvol.3
【DE&I レポート】男性育児休業取得者へのインタビューvol.2
【DE&I レポート】男性育児休業取得者へのインタビューvol.1







