DE&Iの取り組みに力を入れるユニアデックス。本シリーズでは、男性育休を取得した社員の声をお届けしています。第5回目に登場するのは、10カ月の長期育休を取得したハードウエアエンジニア。2026年4月からは第2子の誕生を機に2回目の育休取得を決めました。今回は、1回目の育休取得の背景や当時の状況、育休を経験して感じたこと、そして復職後の心境の変化などを中心にお話を伺いました。
プロローグ
入社10年目で、さいたまサービスステーションを拠点に、ハードウエアエンジニアとして北関東地区のお客さまのシステム導入と保守を担当しています。プライベートでは、妻と2歳の長女との3人暮らしです。長女の誕生に伴い、2023年8月から2024年5月まで10カ月の育休を取得しました。当初は9カ月間の取得予定でしたが、慣らし保育がスムーズに行かず1カ月延長し、復職後は時短で働いています。
妻も時短で働いているので、お互いの勤務状況を共有しながら、保育園の送迎や子どもの急な体調不良に対応しています。エンジニアは突発的なトラブルに対応することも多く、仕事と育児の両立は大変ですが、妻と協力して育児に臨んでいます。
長期育休の取得を決めた理由
育休を取る男性社員が社内で増えているので、取得に迷いはありませんでした。ただ、エンジニアという仕事柄、職場では1〜3カ月くらいの短期の育休を取る人がほとんどでした。それでも私が長期の育休を取ったのは、初めての出産・育児は何が起こるかわからないと思ったからです。
また、出産時に何かあれば妻の体の負担は大きくなりますし、赤ちゃんの健康状態も生まれてみないとわからないからです。仮に短期の育休予定を大幅に延長すれば、職場にも迷惑をかけてしまいます。「育休は半年以上取って、1人でも0歳児のお世話を全てできるようになってほしい」という妻の希望もあって、育休はなるべく長く取ろうと決めました。
社内イントラネットに育休に関する情報が整理されたページがあるので、制度の利用の仕方や、いつまでに何をやれば良いかなどの段取りはすぐに把握できました。ただ、制度の全体像がわかっても不安が残ったのは「お金のこと」です。
ネットで口コミを調べたり、社内外の知り合いに話を聞いたりもしましたが、最終的には市役所に行って給付金の詳細も併せて丁寧に確認しました。給付額と毎月の支出を照らし合わせ、「なんとかなる」と確信できたので、長期育休に伴うお金の不安はある程度解消されました。
育休前の準備や引き継ぎ
妻が妊娠の安定期に入った段階で、「1年くらいの育休を考えています」と直属の上司である課長に伝えました。通常より少し早いタイミングですが、年度をまたぐと異動の話も出てくるので早めに話しておきたかったのです。
良い関係を築けていた上司だったので「不在になると困るな」と率直な本音もこぼされていましたが、すぐに「調整するよ」と前向きに理解してくださったのでとても感謝しています。同僚にも同じタイミングで伝え、スムーズな引き継ぎができるよう準備を始めました。
当時は、1社のお客さまに対し1人のエンジニアが対応する形を取っていたため、「あのお客さまのことは、担当者に聞かないとわからない」という状態でした。育休を取るにあたって、まずはそこを解消するところから始めました。

担当するお客さまごとに、対象機器・過去の対応履歴・困ったときの連絡先などを同じフォーマットで1つのファイルに整理し、そのファイルを見れば誰でも対応できるように工夫しました。同僚から「これがあればなんとかなる!」と言っていただけたときはほっとしましたね。
ハードウエアエンジニアという職種は、24時間対応などもあり、育休が取得しにくい面も確かにあります。しかし、準備さえしっかりできていれば、長期間の育休でも職場の負担を軽減できると実感しています。
育休中の気づきと成長
育休中、日中は主に私が家事と育児をメインで担い、妻にはできるだけ体を休めてもらいました。夜中の赤ちゃんへのミルク対応は妻が担当しましたが、私も交替で起きてミルクを作るなど、できるだけ分担をしていました。産まれたての頃は2〜3時間おきに子どもが起きてしまうんです。ミルクを作って、哺乳瓶を洗って、消毒して、ようやく寝てもまたすぐ起きての繰り返し……。まとまった睡眠を取れないことが一番きつかったですね。子どもが生まれる前と後でこんなに生活が変わるとは、正直想像以上でした。
また、子どもがアデノウイルスとマイコプラズマ肺炎を併発し、夜間病院に駆け込む事態も発生しました。本当に急な出来事だったので、どちらか1人では対応しきれなかったと思います。小さな子どもの育児は、いつ何があるかわかりません。こうした緊急時こそ、夫婦で育休を取って本当に良かったと思いました。
一番印象に残っているのは、生後3〜4カ月の頃のことです。表情が豊かになり始めて、声を出して笑ったり、目で姿を追ってきたり、この時期にしか見られない赤ちゃんならではのかわいさがあるんです。それから、寝返り、つかまり立ち、話す言葉が増えていく様子……こうした成長の瞬間をずっとそばで見守れたことが、何よりうれしかったです。
育休中に身についたのは、「家事を素早く8割のレベルで仕上げる」スキルです。完璧にきれいにしても、子どもはすぐに服や床を汚します。時間と手間をかけて作った離乳食を、床にポイッとされることもしばしばです。常に完璧を目指すと家事は終わりませんし、その前に心が折れてしまいます。部屋も8割片付けば十分と考えて、あとは子どものお世話に集中するようにしました。
職場復帰後の変化
復職直後は同僚に客先への同行をお願いして、現状の確認をしながら仕事の勘を取り戻していきました。育休中も上司とチャットでやり取りをしていましたし、子どもの慣らし保育の期間に何度か職場に顔を出していたこともあって、ブランクの不安はそれほどありませんでした。
そして、育休を通じて仕事への向き合い方にも大きな変化がありました。現在、時短勤務で15時30分に上がる分、業務の段取りに対する意識は、以前より格段に上がりました。もう1つ感じるのは、職場の雰囲気の変化です。例えば、以前は「保育園の行事があるので休みます」とは言い出しにくい雰囲気でしたが、私が長期の育休を取ったことで、同僚も家庭の事情について話してくれるようになったと感じています。育児や介護などのライフイベントは、誰にでも起こりうることです。突発的な休みや早退も「お互いさま」と思えるようになったのが、一番の変化かもしれません。
育休の取得を迷っている方へ
いわゆる「赤ちゃん」の時期は、本当にあっという間です。ついこの間まで寝返りも打てなかったのに、いつの間にか立って歩いて、「パパ」と呼んでくれるようになる。もし育休を取らなければ、子どもが活動している時間帯は仕事をすることになります。
出勤前は子どもがまだ起きてこない、帰宅したら子どもはもう寝ている。そんな毎日になっていたかもしれません。後で悔やまないためにも、育休を取れる環境なら、長く取ることをお薦めしたいです。

それから、「職場に迷惑をかけたくない」という気持ちから、育休取得をためらう方がいるかもしれません。でも、引き継ぎの準備さえ整えれば大丈夫です。期間は年度の切り替わりを目安にすると、業務の引き継ぎもしやすいと思います。
実は、2026年4月から第2子の育休を取得する予定で、引き継ぎ資料を日々更新し続けています。今度は制度上最長の2年間の取得を予定しています。上の子がいる中での育児は、最初の育休とは違った大変さがあると思いますが、また子どもに向き合う時間をしっかり取れると思うと、今からとても楽しみです。
お子さんのために、奥さんのために、そして自分のためにも、ぜひ育休を取ってみてください。
家族でお宮参り
バックナンバー
【DE&I レポート】男性育児休業取得者へのインタビューvol.4
【DE&I レポート】男性育児休業取得者へのインタビューvol.3
【DE&I レポート】男性育児休業取得者へのインタビューvol.2
【DE&I レポート】男性育児休業取得者へのインタビューvol.1







