【第15回】
増永 貴世(ますなが たかよ)
マーケティングコミュニケーション本部
回線・DCビジネス部 提案支援グループ 回線担当
中途入社
13歳で宅内配線工事
私が「回線」に興味を持ったきっかけは、小学5年生のときに自宅にやってきたインターネットです。そこから繋がるアングラな掲示板やネットの世界は、子供にはものすごい刺激でした(笑)
ただ、当時は1階のリビングまでしか回線が来ていなくて。どうしても3階の自室で使いたかった私は、「なら自分で引いてしまおう」と考えたんです。親からは「中学生になったら」と止められたので、約束通り中1の夏休みに実行しました。

有識者が集まるネットの掲示板でやり方を聞き、部材を揃え、自分の部屋まで配線を通す。家中どこでもインターネットが繋がる状態を自分の手で作ったことが、純粋に面白かったんです。そこから赤外線通信や無線LAN、自作PCへと興味は広がり、「身近な遊びがいつの間にか学問(技術)に繋がっている」という感覚にどっぷり浸かっていきました。
高校選びも、やはり“回線”でした。将来志望していた大学の教授から「公立理系で視野を広げなさい」と助言をうけ、その通りに進学した工業高校では、電気、機械、土木まで幅広く学べました。結果的に自分の知見が格段に広がったと感じています。
「完成された手札」を捨ててでも求めた、無限の選択肢
前職は通信事業者で、回線サービスのプリセールスを10年ほど担当していました。現場のフィールドエンジニアからデリバリー、サービスの仕様策定まで一通り経験し、いわば「自社のことは全部知っている」という状態でした。
ただ、自社サービスという限定された「手札」だけで勝負することに、物足りなさを感じるようになって。世の中には面白い商材がたくさんあるのに、それを組み合わせて提案することができない。もっとソリューションの幅を広げたいと考えていたとき、ユニアデックスが「回線ができる人」の求人を出しているのを見つけたんです。

入社してからは、仕事へのスタンスが180度変わりました。前職は自社サービスという「完成された手札」がある中での提案でしたが、ユニアデックスはマルチベンダーなので他社製品を自ら選び、組み合わせなければなりません。技術の進歩も早く、自分から求めていかないと手札はどんどん古くなってしまいます。
なので、今は「勉強しながら仕事をする」という癖がつきました。常にお客さまにとっての最適解を探し、手札をアップデートし続けているので、24時間勉強しながら仕事をしているような感覚ですね。
お客さまを「支える」のではなく「自立」していただくための最適化
私の部署は、営業が案件を取ってくる前に構成を作る、いわば「案を持っていく屋さん」です。そこで大切にしているのは、提示された条件をなぞるのではなく、お客さまや他社がおろそかにしがちな部分までひもとくことです。
たとえば大規模な入札案件では、数百ページある仕様書のうち、回線の記述がわずか3行ということもあります。普通はその3行分だけの見積もりを作りますが、私は全体を読み込みます。すると、他のシステムとの兼ね合いから「今の回線のままでは不十分ではないか」と気づくことがあるんです。
あえて既存の構成を丸ごと変え、導入後の運用を見据えて「専用の保守チームをつくりませんか」と提案したこともありました。結果、「導入後のことまで一番考えてくれている」と評価をいただき受注に至りました。300ページの仕様書をすべてひもといて、最適化を突き詰めた結果です。

仕事のスタンスとして、お客さまを「支える」のが正解だとは思っていません。私たちが介在しなくてもお客さまが「自立」して運用できるよう、環境を最適化すること。それこそが私たちの役割だと捉えています。
お客さまは「何をすればベストか分からないけれど、こういうことはしたい」という状態であることが多い。そこを言語化し、コストや制約の中で最低限クリアしたい要望をどうカバーするか。そのパズルがハマり、導入後に良いフィードバックをもらえた瞬間が、一番気持ちいいですね。
「自己開示」から始まる、うそのない関係
仕事をしていて面白さを感じるのは、安定した大型案件よりも、実は新規の提案だったりします。ユニアデックスの「ユ」の字も知らなかったお客さまが、私たちの提案をきっかけに、社運をかけたようなリプレースを決断してくれる。その「入り口」を営業担当と二人で作っていく過程には、他では味わえない醍醐味があります。
そこで絶対にブレてはいけないのが、「お客さま目線」です。この商売はお客さまがいて初めて成り立つもの。私は根がハードウエア好きのオタクなので、放っておくと自分の興味に偏ってしまいがち。でも、主観だけで突き進んでも世の中のネットワークは良くなりません。自分が考える「最強のネットワーク」が、必ずしもそのお客さまに刺さるわけではないですから。

だからこそ、主観を持ちつつも、お客さま目線は絶対に捨てません。あまりにお客さま側に立ちすぎて、上司から「お客さま側に立ちすぎるな」と怒られることもありますが(笑)
そうした最適解をお客さまと一緒に探るために、私は徹底した「自己開示」から入ります。まず「私はこれができます。逆に、これはできません」と線引きをはっきり伝えます。この「正直であること」は、社内のチームに対しても変わりません。 トラブルになりそうな予感がしたら一人で抱え込まず、周りの力を借りてチームで解決する。そういう環境があるからこそ、常にお客さまに対して正直な自分でいられるのだと思っています。
誰かの「デフォルトゲートウェイ」でありたい
ネットワーク用語に「デフォルトゲートウェイ」という言葉があります。外の世界へ出ていくときに、一番最初に経由する門のことです。私は、お客さまにとっても、社内の営業にとっても、そんな存在になりたい。「増永に聞けば、入り口が見つかる。知らなくても調べて寄り添ってくれる」。そう思ってもらえれば、仕事を始めたときから意識してきた理想の姿に近づけるのかな、と思います。

中途で外から来た人間として驚いたのは、この会社の「人事の目」の確かさです。今の部署は経験豊かなベテランが集まる場だと思っていたので、新卒の若手女子が配属されたときは意外でした。
実は彼女たちは、当初「技術職」を志望していました。でも人事は、本人が気づいていない「営業と技術のちょうど間」にある適性を見抜き、あえてこの部署へ配属しました。結果、彼女たちは新卒特有の戸惑いを見せることもなく、驚くほど業務にフィットして楽しそうに働いています。
こうした「人を見る目」は私から見ても、非常に信頼がおけます。なので、これから入社を考える皆さんも、自分のキャリアがどこで始まるかを心配しすぎる必要はありません。自分では気づいていない天性の才能を、会社は驚くほど正確に見抜いてくれています。
大切なのは、自分の中に一つでも「面白い」と思える要素を見つけること。書類作りが好き、人と喋るのが好き、何でもいい。自分の持ち味が生かせる場所なら、変化の激しいこの業界でも、きっと自分らしくやっていけるはずです。

趣味はカメラです。タグを揃えて水平もしっかり取った私の現場写真、めちゃくちゃ綺麗ですよ(笑)
わたしの仕事のかたち【カスタマーサクセス編】バックナンバー
第1回 島垣絵美
第2回 五味秀章
第3回 カスタマーサクセスを推進する人 船越良和
第4回 クラウドセキュリティーのプロモと販売 中井英一
第5回 人事部で新人研修を担当 建井優佳
第6回 "カスタマーサクセス”を推進する元エンジニア 古田佳世
第8回 技術力とお客さまの本心を類推する力の両輪を磨く 宮下 洋
第9回 一人一人の想いに触れられる“現場”で育てられた営業 塩坂歩純
第10 回 悔しさから身につけたスキル。お客さまの「本音」を引き出すエンジニア 斎藤康平
第11回 「ピアノもエンジニアも“逆算”が大事」。音大出身、営業職入社のエンジニア 田村 綾菜
第12回 人間の輪を広げつつ、自分との闘いをしたいと考える営業
第13回 ゼロから信頼を積み上げる若手エンジニア
第14回 お客さまと向き合い、自分らしい営業スタイルを追求する若手営業
わたしの仕事のかたち【トラブルからの脱出編】バックナンバー
第1回 ICTトラブルから業務を守るエンジニア 上村俊貴
第2回 目に見えない仕組みの裏側をひもとき、自らの言葉で語る技術者


