WirelessWire Newsで連載中のインタビュー企画、「ヒトとモノを巡る冒険」第3回目です。今回は「サービス」をどう「デザイン」すれば良いかについて、経験価値創出の取り組みを推進されている千葉工業大学の安藤教授にお話を伺いに、JR津田沼駅前にある津田沼キャンパスに行ってきました。インタビューにうかがったのは夏休み期間中、平日の朝でした。人影が少なくて、大学キャンパス特有のざわざわした感じもなく、蝉は鳴いているけれどもひっそりとしていました。
今回のインタビュー企画における3つのテーマのひとつが「サービス」です。「サービス」という言葉は人それぞれ受け止め方が違う、とてもあいまいな言葉なので、僕自身いつも扱いに困っています。ユニアデックスの目指すものとして、より良いサービスを最高の技術力で提供する「エクセレントサービスカンパニー」があります。どのように「サービス」を形づくっていけば良いかを考えるのが企画部門の仕事なのですが、あいまいな「サービス」を相手に日々格闘しているのが実態です。安藤先生へのインタビューでなにか良い示唆が得られるのではないかと期待して、1号館にある安藤研究室へ伺いました。
インタビューは安藤先生が現在の研究を手がけるようになった経緯を伺うところから始まっています。安藤先生と僕とは似たような世代で、インターネットが台頭してITが変化をもたらす時代の流れの中で、文系の学校を出て、IT企業に入って、大学に戻って学び直したりと、同じような空気の中にいたからかもしれませんが、興味を持つ範囲がとても近い感じがして、とてもインスパイアされました。
いろんな話題の中で、興味深くてもっと掘っていきたいと思いながら伺っていたのが、「「やったらええがな」が「できる」カルチャー作りが必要」という話と「「ありがた迷惑」と「おせっかい」でサービスを考える」という話です。いずれもインタビュー後編で出てくるテーマなのですが、この2つについては、以前からなんとなく重要だと考えていました。なので、安藤先生の話を伺いながら、「やっぱり、ここ大事だよね!」的な援護射撃をいただけました。そしてこれらのテーマを掘り下げていけば、より良い「サービス」を形作れるようになるのではないか、という後押しというか確証めいた心持ちが得られました。
実はこのインタビューは2時間近くかかっています。あっちこっちにテーマが飛び散る感じで話していたので、インタビューが終わったのは昼過ぎ。夏の日差しを浴びながら、次の予定に向かってJR総武線に乗って都内に戻りました。ICレコーダーに残された飛び散り気味のインタビューを、ここまで読みやすい形に仕上げられたのは編集者の力です。あらためて感謝します。
それでは、第3回目の冒険をご覧下さい。
https://wirelesswire.jp/2016/10/56836/
<2016年10月5日 IoTビジネス開発室 室長 山平哲也>