ユニアデックスは、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進に向けた取り組みを積極的に進めており、お客さまのDX推進のヒントとなるような情報を発信するため、NexTalkで連載しています。第3回目は、ユニアデックスの事業企画部門が中心となり実施している、アイデアソン「Stepゼロ」についてご紹介します。
●「ACT+BASE(アクトプラスベース)」とは「ユニアデックスが行う、お客さまのDX事業創出・DX推進活動」を指すブランドネーム ★YouTube「ACT+BASEチャンネル」
※アイデアソン:アイデア(Idea)とマラソン(Marathon)を掛け合わせた造語で、新しいアイデアを生み出すために行われるイベントのこと
アイデアソン「Stepゼロ」立ち上げのきっかけ
「Stepゼロ」は、ユニアデックスの事業企画部門が中心となり、新規ビジネス企画の創出を目指したアイデアソンです。「新たなアイデア創出の機会をつくること」「社内コミュニケ―ション不足を解消すること」を目的として、コロナ禍の2020年度にスタートしました。
新しいサービスを開発する部門には、常にビジネスに繋がる新しいアイデアを生み出していくことが求められます。しかしながら、日々の仕事に取り組みつつ並行してアイデア発想や検討を進めることは、なかなか難しく課題に感じていました。
新しいアイデアというのは、人とのコミュニケーションから生まれてくるケースが多くあると考えます。しかしながら、コロナの影響から、当社でも社員同士が対面でのコミュニケーションが取りづらいうえ、同じ部門内でも業務で関わらない社員とは話す機会すらなくなっていく状況になりました。ちょっとした雑談から得られるヒントや何気ない会話によるリフレッシュができなくなり、社員同士のコミュニケーション不足が大きな課題となっていました。
これらの課題に対し、事業企画部門内にバーチャルチームを作り、ゼロからアイデア検討を行う「Stepゼロ」を立ち上げることとなったのです。
「Stepゼロ」の特徴
「Stepゼロ」は今年度で4回目の開催を迎えました。毎回、5名~6名を1チームとして、約10チームが2カ月間ビジネスアイデアの検討を行います。最後はピッチイベントのような発表会も開催され、各チーム優勝目指して真剣に取り組んでいます。
「Stepゼロ」には、大きく2つの特徴があります。
特徴その1:高等専門学校の参画
「Stepゼロ」では、アイデアソンを通して産学連携を行っています。第2回目以降、高等専門学校の先生方にご参画いただき、社内メンバーとともにビジネスアイデア検討を進めているのです。
専門知識を持った外部の方々にご参加いただくことにより、アイデアの幅が広がり、検討時の専門性が高まります。また、高等専門学校の先生は、地域の自治体からさまざまな相談をされることが多く、社会課題解決に直結したアイデア検討が出来るようになりました。
特徴その2:ビジネス化に向けた検討スピード
「Stepゼロ」は新規ビジネスを検討している部門が実施しているアイデアソンということもあり、良い企画があればビジネス化に向けた検討にすぐ移行できることも、特徴のひとつです。
第4回目では、よりビジネス検討スピードをUPさせるため、高等専門学校の先生が抱える地域の課題や研究テーマを参考に、あらかじめ検討テーマを決め、ビジネス化の可能性についても検討する形へと進化しています。
アイデア検討のその先へ
「Stepゼロ」のコンセプトとして「アイデアを広げるため、ユニアデックスで出来そうもないアイデアであっても検討をする」というルールを作っています。そのため、業種業界にこだわらず、さまざまなアイデア検討が進んでいます。
2021年度に実施した第3回では、社会課題を解決するテーマが多く見受けられました。例えば、あるチームでは「シカなどの獣害対策」。またあるチームでは「地域の魅力を再発見する地方創生」がテーマでした。
発表会終了後、各チームで継続して検討を進めるかを決め、継続チームはその後の約半年間、業務に無理がない程度に検討を続けることになっています。社内承認を得ることができれば、ビジネス化を目指して実証実験を始めることも可能です。
長岡工業高等専門学校 外山茂浩教授とともに進めている「ゲーミングによる性格診断」
トランプなどの簡単なカードゲームをしながら、参加者の顔の表情をAI技術の活用により解析することで、性格診断ができるのではないか?というアイデアから生まれた企画です。
このアイデアは、外山教授、ユニアデックスのチームメンバーなどと一緒に、高等専門学校の生徒さんにもご参画いただきながら、すでに実証実験を開始しています。
「Stepゼロ」の副次的効果
また、この「Stepゼロ」での検討が、普段進めているビジネス企画の改善につながったという声もあり、副次的な効果も生んでいるようです。
「Stepゼロ」に参加したメンバーからは、日頃の業務でなかなか話す機会がなかった社員と会話ができ、能動的なコミュニケーションのきっかけとなったという声が多くあり、「社内コミュニケーション不足を解消したい」という当初の目的も達成できているのでは、と考えています。
このように、次のステップへと少しずつ進んでいるアイデアもあり、ビジネス化に向けて今後の展開が楽しみです。
「Stepゼロ」での取り組みや経験を通じて、これまでと違った新たな視点で社会課題と捉えるとともに、お客さまのDX事業創出・DX推進活動へとつなげていきたいと考えています。
「Stepゼロ」に参加いただいた
長岡工業高等専門学校 外山茂浩教授インタビュー!
「Stepゼロ」に参加した感想や得られた効果、今後の展望などについて伺っています。
ぜひご覧ください!