ユニアデックスの片澤です。第7回目です。今回は、急発展している米国の配送サービスに関してお届けしていきたいと思います。

画像: ユニアデックス 片澤 友浩 ユニアデックスでは、約20年前以上から米国・シリコンバレーに駐在員を配置し、現地の最新ICTトレンドや技術動向、新たなビジネスモデルの探索を実施しております。 日本ユニシスグループの米国拠点であるNUL SystemServices Corporation(以下、NSSC) に所属し、今までは当社営業やマーケティングを通してお客さまに届けていた情報を、定期的にNexTalkでも配信していきます。

ユニアデックス 片澤 友浩

ユニアデックスでは、約20年前以上から米国・シリコンバレーに駐在員を配置し、現地の最新ICTトレンドや技術動向、新たなビジネスモデルの探索を実施しております。日本ユニシスグループの米国拠点であるNUL SystemServices Corporation(以下、NSSC)に所属し、今までは当社営業やマーケティングを通してお客さまに届けていた情報を、定期的にNexTalkでも配信していきます。

商用ドローンの活用は増加傾向

私は米国に赴任してから、いくつかの技術的領域のイベントを通して定点観測しているのですが、その一つがドローンです。今年も9月にCommercial UAV(Unmanned Aerial Vehicle) Expo がCOVID-19の影響により、オンラインではありましたが開催されました。このイベントは、アメリカ連邦国空局、通称FAAやNASAの方々の講演もあり、「無人航空機」の現状を把握するうえでは非常に有益です。この領域にご興味がある方は、今後、現地で参加してみるのも大変面白いと思います。

米国では、地上からの高さごとに飛行できる機体の規制を設け、商用ドローンを展開しています。なお、安全面から一部の例外を除き、現状では飛行確認は目視が前提になっています。これをFAAと民間企業などが協力しながら将来の目視外飛行に関して議論を重ねています。FAAからは商用ドローンを活用した以下の事例も合わせて紹介されていました。

◆ノースカロライナ州の病院キャンパスに血液サンプルと検査データを提供する取り組み
◆カリフォルニア州サンディエゴ市近郊のチュラビスタ警察での無人偵察機の取り組み
◆Fedex社のドローンを使用した航空機検査とメンフィス空港の警備運用
◆ノースカロライナ州とノースダコタ州でのZipline社の配送サービス
◆Flirtey社の薬の配達サービス

画像: 商用ドローンの販売台数は増加傾向 (statistaから引用)

商用ドローンの販売台数は増加傾向 (statistaから引用)

これまで商用ドローンは、建設業界や保険業界での各種点検や検査、農業などが主な利用シーンとして使われてきました。例えば、広大な土地に広がるパイプラインや送電線の確認作業、ハリケーンや洪水などの家屋の状態確認、日本では考えられない大農場での農薬散布や地質調査などです。これらの事例は引き続き拡大傾向ですが、今回のイベントでは、これに加え、配送/デリバリーでの利用にスポットが充てられていました。これもCOVID-19の影響であり、今年に入り、薬や試験体の配送にドローンが有効であるため、非接触配送として急増しているようです。

画像: 昨年のCommercialUAV会場。米UPS社の機体と説明スライド

昨年のCommercialUAV会場。米UPS社の機体と説明スライド

フロリダ州のリタイアメントコミュニティーのThe villagesという地域には、13万人が暮らしています。米UPS社(米国の貨物運送大手)は、ここで1日当たり15回の薬の配送をドローンで実施していて、COVID-19以前よりかなり増加していると紹介がありました。米UPS社(米国の貨物運送大

また、Zipline社(米国のドローンベンチャー) は、今後の技術開発により現状の約3ポンド(1.3Kg )から約1.4ポンド(2㎏)より重いものを運べる機体の開発を進めていて、アフリカなどで医療デリバリーサービスを展開すると語っていました。

FAAは、航空事業会社にはドローンに関する許可申請を義務付けてあり、先日、Amazon もこの認可を取得しました。Amazon は、ドローンの充電ステーションや管制技術など複数の特許も取得済みで、今後は多くの機体を保持する配送サービスのスタートを切りました。また、この認可申請数は増加傾向にあるとのことで、新しいサービスが生まれてくると考えられます。

地上での配送事業の変化と無人デリバリーの可能性

さて、次は、陸路での配送事業に触れていきたいと思います。

長年、宅配業者が物を配送してきましたが、そこに他業種から参入してきた代表格といえば、Uber社がその一つではないでしょうか。

Uber社は、ライドシェアサービスが有名ですが、フードデリバリーサービスのUberEatsも展開しています。日本ではこちらのほうがメジャーかもしれません。ライドシェアサービスがCOVID-19の影響で世界的に大きな打撃を受けており、もう一つのビジネスの柱であるフードデリバリーサービスを強化しています。四半期の決算発表からもわかりますが、ライドシェアビジネスよりもデリバリービジネスのシェアが大きくなっています。

画像: Uber社 売上金のグラフ (Uber社 IR参照の元、筆者作成) 。昨対比で売上は減少しているがDelivery事業は倍以上で推移している

Uber社 売上金のグラフ (Uber社 IR参照の元、筆者作成) 。昨対比で売上は減少しているがDelivery事業は倍以上で推移している

デリバリー事業ではフードデリバリーに加え、スーパーなどの小売店から商品を配送するサービス、薬のデリバリーのサービスも提供を開始しています。 

また、UberConnectというUberのドライバーに荷物の配達を依頼するサービスをリリースしています。ライドシェアを依頼するのと同じように家族や友人間で荷物配送を依頼できるというのは、新しい試みです。日本でもバイク便などで書類や簡単な荷物を配送するサービスがありますが、これをUberに依頼するイメージでしょうか。日本ではまだサービスが開始になっていませんが、需要はあるのではないかと思います。

画像: Uber Connect は、気軽なバイク便になれるのか!?新しい需要取り込みに期待!

Uber Connect は、気軽なバイク便になれるのか!?新しい需要取り込みに期待!

UberやGrubhub、DoorDash、Instacartなどのフードデリバリーやマーケットデリバリーは、まだまだ人が運ぶサービスであり、ドローンも空が主流ですが、最近、ロボットによる無人デリバリーも今後の一役を担い始めています。

ドローンを含め配送にかかるコストが人件費よりも安くなる。陸上を動くロボットはドローンよりも重さの制限が緩和されることが、ロボットデリバリーのメリットかと思います。

カリフォルニア州マウンテンビューでは、ロボットデリバリーサービスのStarship社のサービスが体験できます。今回、実際の体験記を動画にまとめていますので、よろしければ動画をご覧ください。

画像: Starship社のデリバリーロボットを試してみた! #Starship youtu.be

Starship社のデリバリーロボットを試してみた! #Starship

youtu.be

ロボットデリバリーサービスの簡単な流れは・・・

1.専用アプリをインストール

2.利用したい店舗と商品を選択

3.配達場所を指定して決済

4.指定した場所で待つ

5.ロボット到着!

スーパーマーケットからのデリバリーで利用しましたが、全体でかかった時間は30分くらいでした。例えば、カフェで休憩しながら買い物ができますので、その場で注文してあとは到着を待つだけというのは、非常に魅力的なサービスに感じました。

画像: Autonomous lastmile deliveryの市場予測( statistaから引用)

Autonomous lastmile deliveryの市場予測( statistaから引用)

日本でもドローンや無人ロボットを利用したサービスは、楽天や日本郵政、ヤマト運輸をはじめ複数の事業者がデリバリーに参入しています。法規制と技術進化の双方を鑑みながら新しいサービスが生まれてくるのは、利用者として期待が持てますし、自動運転のドローンやロボットとなるとワクワクする未来が感じられますね。

もともとのデリバリーは、食べ物の場合『出前』、商品の場合『サザエさんに出てくる三河屋さんのような御用聞き』なんです。それが時代を超えて、再度必要とされてきている。このことは日本が得意としていた精神ではないでしょうか。新しい技術との融合でより便利になっていますが、日本独自の文化や技術とアドオンすることで飛躍できる領域や分野が眠っているのではないかと考えさせられます。

今回も最後までお読みくださりありがとうございます。

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