ユニアデックスには、資本参加している7つの海外関連会社があります。「ネットマークス」という社名を冠する、上海、フィリピン、インドネシア、タイ、シンガポール、マレーシア、ベトナムの7社です。2017年10月に、その7社とミャンマーのビジネスパートナーであるEXVISION Myanmar 社から代表者などが来日し、ITやトレンドについて最新事情をご紹介するセミナーを開催しました。現地のホットな情報のレポートを数回に分けてご紹介いたします。
【メインビジュアルの写真:チャイティーヨー(ゴールデンロック)ヤンゴンから車で5時間のところにある山の上のパゴダ(仏塔)です。絶妙なバランスで、岸壁に岩が乗っています。】

ミャンマーについて

ロヒンギャ族問題がいまだ深刻化しているミャンマーですが、ここ数年、日系企業の新たな進出先として注目が集まっているようです。ミャンマーのIT事情やトレンドはどんな現状なのでしょうか?EXVISION Myanmar Co., Ltd.(エクスヴィジョンミャンマー)の末光氏から、興味深い報告がありました。

アジアの秘境の地からアジア最後のフロンティア

ミャンマーは東南アジアの最西端に位置し、タイ・バングラデッシュ・インドにはさまれていて、日本から直行便で7時間。最大都市のヤンゴンに日系企業や海外企業の進出が集中しているそうです。政情は、2011年に前ティンセイン政権が民主化を歩み始めたことから、今では、アジアの秘境の地からアジア最後のフロンティアと言われるようになり、日本からの旅行者も急増中。記憶に新しい2016年3月には総選挙があり、アウン・サン・スー・チー氏率いる国民民主連盟(NLD)の新政権が誕生し、引き続き開放政策が活発化しているそうです。
余談ですが、こどもの頃に「ビルマの竪琴」という物語を読まれた方が多くいらっしゃると思います。遠い記憶ながら、悲しく切ないストーリーだったことを思いだしました・・・。

画像: アジアの秘境の地からアジア最後のフロンティア

日系企業の進出状況

現地の日本商工会議所などに登録している会員企業は、2017年9月末現在、367社。2017年にはいってからも23社参加していて、商工会に入会していない企業もあるため、この倍くらいの日系企業が進出しているのではないかといわれているそうです。700社以上とは、驚きました!資料を見ると、工業系、建設系、流通・サービス系の企業が多いことがわかります。

画像: 日系企業の進出状況

ミャンマーのIT環境の状況

インターネット普及率とICT活用度

インターネットの普及率は、2011年までは0~1%に満たない数値で推移していたが、2011年の民主化を機に増え始め、2015年には21.80%と急激に普及していったそうです。それでも、他のASEAN諸国に比べるとまだまだ低い普及率で、ICT活用度もASEAN諸国の中では最下位。政府はじめ、企業も紙文化が主流であり、なかなか進んでいかない現状があると話されました。

画像1: インターネット普及率とICT活用度
画像2: インターネット普及率とICT活用度

通信事業者の概要

国営企業のMPT(Myanmar Posts and Telecommunications)社の独占が、2013年まで続いていて、2014年には通信ライセンスの発給が開始しました。そんな中2014年には、開放政策の一環として通信ライセンスを外資にも発給することになり、ノルウェーのTelenor社とカタールのOoredoo社の2社がライセンスを取得し携帯サービスを開始することができました。現在では、携帯サービス3社、ISPサービスの10数社がサービスを提供しています。主要都市では4Gの携帯サービスも提供開始されてて、徐々に全国に拡大しつつあるようです。

日系企業は、NTT コミュニケーションズが2016年7月にISPサービスを開始し、2017年6月にはデータセンターサービスをヤンゴンにて開始しました。主な通信事業者は、ISPサービス4社(日系のNTT コミュニケーションズ含む)、携帯サービス4社。ミャンマーでは、光ファイバー(有線)とWifiの2つの形態が主流です。
また、現在海外と接続されているインターネット回線は、海底ケーブルやタイ・中国・インドなどの5つのルートしかなく増強が待たれていますが、新規接続の計画もあるようです。

画像: 通信事業者の概要

EXVISION Myanmar(エクスヴィジョンミャンマー)紹介

2014年10月1日設立し、ヤンゴン本社。事業内容は、ICTインフラに関わるコンサルティングから導入、メンテナンス、保守を一貫して対応されています。ミャンマーでは、各メーカー製品の購入はできるが在庫を持っていないため、納期までの時間がかかってしまうそうです。現時点ではメーカーサポート拠点を持っているのはシスコのみで、その他はディストリビューターのサービスレベルに依存してしまうので、希望の納期は必ずしも約束されてないそうです。
そうは言っても、この3年でインターネットの状況が大分よくなってきているので、TV会議室システムや停電が頻繁あるためUPSの需要が高いそうです。日本にいると突然の停電は、ほとんどあり得ないことですので、進出されている日系企業の方々は、大変なご苦労があると思います。

また、力を入れているサービスは、「導入コンシェルジュサービス」とのこと。日系企業のほとんどは、現地にIT担当者が滞在しないため、お客さまのITスタッフになりかわって、PCの状況確認や設定など行うサービスをしているそうです。特に、メンテナンスサービスは重要と考えられていて、PCに特化したサービスされています。これらのサービスを利用すれば、IT担当者の方は、頻繁にヤンゴンに来る必要がなくなり、時間とコストの両方を節約することができますね。

画像: EXVISION Myanmar マネージングディレクター 末光 伸隆 氏

EXVISION Myanmar マネージングディレクター 末光 伸隆 氏 

簡単ですが、ミャンマーのIT事情などご報告しました。筆者は、東南アジアの各国には旅行でも訪問したことがないという情けない状況ですが、このセミナーを通じて、少し各国と触れ合えた気持ちになりました。次回は、上海、フィリピン、インドネシアのレポートをお届け予定です!

★ミャンマーから写真が届きました!

画像: スーレーパゴダ:奥に見えるのはヤンゴンで有名なパゴダ(仏塔)で、ダウンタウンの中にあります。

スーレーパゴダ:奥に見えるのはヤンゴンで有名なパゴダ(仏塔)で、ダウンタウンの中にあります。

画像: チャウタッジーパゴダ:こちらもヤンゴンで有名なパゴダで、涅槃仏が鎮座しています。

チャウタッジーパゴダ:こちらもヤンゴンで有名なパゴダで、涅槃仏が鎮座しています。

画像: バガンの夕日:バガンは世界三大仏教遺跡の一つです。他は、カンボジアのアンコールワットとインドネシアのボロブドゥールです。仏塔に登って撮影した夕日です。

バガンの夕日:バガンは世界三大仏教遺跡の一つです。他は、カンボジアのアンコールワットとインドネシアのボロブドゥールです。仏塔に登って撮影した夕日です。

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