ユニアデックスで働く人の想いをご紹介しています。
【第7回】
松尾雄大
2007年入社
技術戦略部
長崎県五島列島の出身です。自然しかない所で育ちました。性格はいたっておとなしく内気かつ保守的。人前で話すことなんてとても無理なタイプでした。
新卒で入社後、保守のエンジニアとして配属され、金融系のお客さまのオフィスに常駐という形で7年間お世話になりました。一つの場所で一つのことを突き詰めて・・・という世界を心地よく感じる性質なので、この保守という仕事は当時としては非常に適していたと思いますね。
転機は米国の関連会社への駐在です。私が新人だった時のトレーナーが米国駐在の経験があったことから影響を受けて応募したというのもあるんですが、白状するとゴスペルを歌うための英語を磨きたいという魂胆もありました。大学卒業後、ゴスペルの専門学校に行くほどに大好きな趣味だったもので(笑)。
応募後、私ともう一人が最終候補に残ったのですが、その方が急遽家庭の事情で行けなくなり、私が選ばれました。当時の上司から「お前はBプランだからな」と、ずいぶんからかわれましたね。結局2013年から5年ほどシリコンバレーに駐在しました。

シリコンバレーは保守的とは全く逆の世界でした。新しもの好きの人たちばかりでしたし、無駄を承知でどんどん他社にも飛び込むような人たちばかりでした。興味を持った新技術と別の何か結び付けよう、この会社と結び付けようと、とにかくアポイントを取りまくって、10社中9社に相手にされなくてもあっけらかんと前に進む。それが当たり前のスタイルでした。これには相当影響を受けましたね。
クラウドセキュリティ―商材に注目が集まり始めた当初、私自身も日本のクライアントと米国のスタートアップ企業との間に立って、共同研究をするまでにまとめあげたことがあります。エンジニア時代は一方的にこちらの技術をお客さまに提供していた記憶がありますが、一緒に作り上げていくことに目覚めた思いでした。
帰国後、マーケティング部門でクラウドセキュリティ―商材を2年間扱った後、現在は技術戦略部という部署にいます。色々な仕事をして自分なりの働き方の形ができてきた中で、今一番意識しているのが『心理的安全性』というものです。Googleが提唱した考え方なんですが、『心理的安全性』の高いチームの方が生産性が高くなるという結果が出ていて、そこではお互いに言いたいことを言い合える、おかしいと思ったら目上の人にも平気で指摘する、そういうスタイルが当たり前になっているんです。
これは組織力を高める上で重要な考え方だと言われていて、私自身も最近は常に心がけているつもりです。人一倍『心理的安全性』が低い社員だったのに(笑)。本当はわかってないのに誰にも聞かずにスルーしてきたお前がよく言うよ、と言われてしまいそうですが、おかげさまでこの点も米国でずいぶん鍛えられました。
『心理的安全性』は、カスタマーサクセスのためにも大事だと思うんです。お客さまを訪問して、打ち合わせで質問をためらう人は結構多いですよね。これを聞いたらお前の会社は何もわかってないなと言われるんじゃないかと不安になったり、あの人がそれを聞かなかったのは知っているからだと思い込んで、会社に帰ってきてから、えーっ知らなかったの?となることも少なくない。
それはお客さまにとっても良いことではないわけです。お客さまとの『心理的安全性』が高い状況を醸成すれば、遠慮のない質問を経て効率的な会話がなされ、それによって我々ばかりかお客さま自身も改めて課題が見えてきたりすると思うんですよね。

(2022年3月インタビュー)