2018年6月7日、8日に東京で開催された日本ユニシスグループの総合イベント『BITS2018』。2日目の午後の講演、『おいしいIoT&デジタルビジネスの創り方~ デジタル・トランスフォーメーションにむけた秘伝のレシピ大公開 ~』に、NexTalk編集部が忍び込んできました! 
講師は、ユニアデックスDXビジネス創生本部IoTビジネス開発統括部長の山平哲也です。

画像1: 【潜入レポート】BITS2018講演「おいしいIoT&デジタルビジネスの創り方」(2018年7月10日号)

IoTの専門家による秘伝のレシピですってよ!? それはおいしいに違いない。試食もあるかもねー!? ということで、張り切って聴いてきました!!

デジタル・トランスフォーメーションとは?

ユニアデックスは2018年になって「DXビジネス創生本部」を新設しました。DXは、何の略だかお分かりでしょうか。答えは、「デジタル・トランスフォーメーション」です。つまり、デジタルなテクノロジーやビジネスモデルを使って、組織の在り方や業績の内容を変革していく、ということです。

画像2: 【潜入レポート】BITS2018講演「おいしいIoT&デジタルビジネスの創り方」(2018年7月10日号)

DXって、デジタル・トランスフォーメーションだったのですね。デラックス=豪華な何かが出てくるのかと、期待していました(^^;)。もちろん、試食もナシ(笑)。しかし、なぜ変革が必要なのでしょうか。山平さんの話は続きます。

2000年以降、アメリカのFortune500に選ばれた企業の52%が倒産、買収、消滅しています。つまり、デジタル社会で生き残っていくためには、変化とスピードが求められるのです。このスピードについていくためにも、今後はITを情報システム部門だけのものにしておくのではなく、現場でもITの仕組みを使って変革を起こしていかなければいけません。

なるほど、ビジネス社会の変化が加速しているので、ITの力を借りて、会社も臨機応変に対応していく必要があるのですね。

近年、計画力をベースとするPDCA(Plan-Do-Check-Act)サイクルの重要性がいわれてきましたが、急速に変化する環境下では、プランニングは必ずしも臨機応変な対応に適していません。プランにばかり時間をかけ、実行の後のチェックが疎かなままアクションに移るネガティブスパイラルに陥る危険性もあります。これからは、対応力をベースとするOODA(Observe-Orient-Decide-Act)サイクルによって、機動的な意思決定と実行のサイクルで、迅速に対応していくことが求められるのです。

画像3: 【潜入レポート】BITS2018講演「おいしいIoT&デジタルビジネスの創り方」(2018年7月10日号)

PDCAを取り入れ、やっと定着しつつある企業も多いと思うのですが……。スピード感が求められるデジタルの現場では、対応力をベースとするOODAに移行しつつあるのですね。
って、OODA?? 知らない略語がまた1つ増えました……。

この講座のサブタイトルに「秘伝のレシピ大公開」とありますが、ビジネスも料理と同様に、がむしゃらではうまくいかず、練られたレシピと工夫する対応力が必要なのです。

では、うまくいくビジネスのレシピとは何でしょうか。ここでは、(1)「ヒトにキカイを多めに和える」(2)「デジタルで顧客をぐるりと包む」(3)「長いもので巻いたり、巻きついたり」の3つを事例とともに、ご紹介していきましょう。

おいしいIoT&デジタルビジネスを創る3つのレシピ

画像4: 【潜入レポート】BITS2018講演「おいしいIoT&デジタルビジネスの創り方」(2018年7月10日号)

(1)「ヒトにキカイを多めに和える」
日本のビジネスの現場はまだまだヒト頼りです。製造業1万人当たりのロボット利用台数を国別で見ると、日本は韓国、シンガポール、ドイツに続く4位で、しかも、横ばいから減少傾向にあります。

ヒトとキカイを混ぜることで成功したビジネスの一例が、2018年5月に米ボストンにオープンした世界初のロボットキッチンによるレストラン「SPYCE RESTAURANT」です。食材のカットや最後のトッピングはヒトが行い、調理はロボットがするのですが、その過程もすべて公開することで、話題性とオペレーションの標準化を実現しました。

画像5: 【潜入レポート】BITS2018講演「おいしいIoT&デジタルビジネスの創り方」(2018年7月10日号)

単純に、ヒトをキカイに置き換えるだけでなく、ヒトとキカイをどう組み合わせるかが大事なポイントなのですね。ヒトとキカイの分業で食事が作られる過程をオープンキッチンにするとは、見ているだけでも楽しそうです!

(2)「デジタルで顧客をぐるりと包む」
スペインのお笑い劇場『Pay Per Laugh』は、座席に取りつけられたiPad内蔵のカメラが観客の表情を捉え、1回笑う度に、30セント課金されていきます。入場無料で、課金の上限は24ユーロ。実は、このシステムを取り入れる前は、倒産の危機にみまわれていたのですが、課金精度と話題性で、結果的に売り上げアップにつながりました。

画像6: 【潜入レポート】BITS2018講演「おいしいIoT&デジタルビジネスの創り方」(2018年7月10日号)

笑った回数だけ支払うお笑い劇場とは!まさに、笑いを買うシステムで、明朗会計とも言えますね!! 笑いをこらえる自信はないので、笑っていることがiPadにばれないように、マスクでもして行こうかな(笑)。

(3)「長いもので巻いたり、巻きついたり」
たとえば電話は、所有する人が増えれば増えるほど、便利になります。参加者を増やすことで、参加者のメリットを増やすことを「プラットフォームの力学を生かす」とも言いますが、人のネットワークにうまくのることで、プラットフォームの力学を生かす方法があります。

その一例が、2012年にマレーシアで創業し、現在はシンガポールを本社として東南アジア各国でアプリ配車サービスを行っているタクシー会社「GRAB TAXI」です。既存のタクシーを使ってサービスを開始しているので、タクシー業界や政府との摩擦が少なく、利用者、運転手、タクシー会社の三方良しのビジネスモデルだといえます。

画像7: 【潜入レポート】BITS2018講演「おいしいIoT&デジタルビジネスの創り方」(2018年7月10日号)

ライバル業界とうまく手を組んだわけですね。すでにあるタクシーにシステムを導入するだけなので、スタートアップ費用も抑えられますし、賢い!! 利用者としては、タクシーがすぐに来てくれるのは助かります。運転手と会社にとっても稼働率が向上するなど、みんながハッピーになれますね。平和でいいなぁ。

「IoTエコシステムラボ」がお手伝いできること

ビジネスのレシピがあっても、実際に調理してビジネスに落とし込む人がいないと、おいしい料理はできません。それをできるのが、ユニアデックスの「IoTエコシステムラボ」です。「IoTエコシステムラボ」は、IoTを活用して、今、見えている課題の解決だけではなく、新たな価値創造のシナリオの作成からお手伝いすることで、お客さまのビジネスの進化を実現させていただきます。もちろん、すでに完成した現場向けの製品=お惣菜を提供することも可能です。

画像8: 【潜入レポート】BITS2018講演「おいしいIoT&デジタルビジネスの創り方」(2018年7月10日号)

つまり、ユニアデックスは、秘伝のレシピに従って、材料である技術を適切に調理し、おいしい料理=IoT&デジタルビジネスに仕上げる料理人ということですね。共創パートナー企業さまのネットワークもありますし、これだけそろえば、おいしいものができないはずがない!?

これからも「IoTエコシステムラボ」からどんな“料理”が創出されるのか、楽しみにしています!

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